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2009/05/31

「寄席・落語ブームの今後を占う」鈴本演芸場5月下席

落語ブームが言われだしてから久しい。
最初にブームが予感されたのは2000年の喬太郎、たい平の真打同時昇進の時で、客席の前方が若い女性で占められるなど、客層がガラリと変っていて驚きだった。その後、落語家を主役にしたTVドラマの放映で人気に拍車がかかった。だからもう10年近くになるわけだ。
ブームであればいつかは鎮静化ししぼんでしまう時期が来るのだが、わたしはそうした一過性のものではなく、このまま落語や寄席の人気が定着するとものと予想している。
その理由は三つある。

一つは寄席(定席)の充実だ。
5月30日の鈴本演芸場下席でも、下記の番組の通りいつもの顔ぶれでいつものネタだが、これが面白いのだ。何回同じものを見ても面白いというのは、芸が本物の証拠だ。
落語をメインにしながら、奇術あり、漫才あり、講談あり、操り人形ありと実にバラエティに富んでいて、多彩な芸で客を楽しませてくれる。
今回も寄席が初めてという客が近くにいたが、こんな面白いと思わなかったと喜んでいた。きっとリピーターになって行くのだろう。
戦後の第一次寄席ブームを知っている者として、当時とは隔世の感がある。それほど昨今の寄席は充実している。

二つ目は、有能な噺家が次々と生まれていることだ。
立川流の志の輔、談春、志らく、柳派では市馬、喬太郎、三三ら、柳昇門下の鯉昇、昇太ら、30代から50代初めの若手・中堅クラスに人気と実力を兼ね備えた落語家が顔を揃えている。
こうした芸人が落語界をリードしている。だから面白い。

三つ目は、大衆娯楽としてコストパフォーマンスが高いということ。
今時、3000円以下の入場料で4時間これだけ楽しめる娯楽は他に無いのではなかろうか。新宿末広亭なら、その気になれば9時間楽しめるわけで、景気の動向にあまり左右されないと言えよう。

一つ気になるといえば、落語協会と芸術協会の格差だ。
色物では芸協は決して遜色ないのだが、落語では明らかにレベル差がある。
かつては古典の落協、新作の芸協といわれていたが、今ではそうした区別がなくなった。

もう一つは、立川流と圓楽一門の今後だ。
これから確実におこるであろう代替わりを契機に、両派とも協会に復帰して寄席に戻ってくれることを願っている。

【鈴本演芸場5月下席(5/30)の番組】
前座・柳亭市丸「二人旅」
・三遊亭司「湯屋番」   
・ダーク広和「奇術」
・桂南喬「松竹梅」
・川柳川柳「ガーコン」
・あしたひろし/順子「漫才」
・橘家文左衛門「道灌」
・古今亭志ん輔「替り目」
・ニューマリオネット「糸操り」
・三遊亭歌之介「漫談」
~お仲入り~
・ロケット団「漫才」
・宝井琴調「大岡政談より人情匙加減」
・古今亭菊之丞「紙入れ」
・太田家元九郎「津軽三味線」
・桂才賀「松山鏡」篠原流踊り付

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コメント

菊之丞「紙入れ」は相性が良すぎるくらいですね。いかがだったでしょうか?
>もう一つは、立川流と圓楽一門の今後だ。
>これから確実におこるであろう代替わりを契機に、両派とも協会に復帰して寄席に戻ってくれることを願っている。

全くですが、談四楼さんのような当事者がいるので、うまく折り合いがつけばいいんですが・・・

投稿: 福 | 2009/05/31 20:09

福さま
コメント有難うございます。
菊之丞の「紙入れ」、これはもう十八番となりました。菊之丞演じる浮気な女将さんの色気が相変わらずです。
個人的な希望を言わせてもらえば、圓楽一門と立川流が芸協に加盟すると、ちょうど両協会のバランスが取れて良いと思っています。
そして都内の寄席(定席)をもう一軒増やす。場所は日本橋か神田辺りでどうでしょうか。
こんな勝手な夢を描いています。

投稿: home-9(ほめく) | 2009/06/01 10:13

> 圓楽一門と立川流が芸協に加盟すると、ちょうど両協会のバランスが取れて良いと思っています。
歌丸が楽太郎の圓楽襲名をサポートするようですから、前者はあり得ますね。
後者は落語協会の良識派と組んで新団体を結成してほしい、
あ、こういうとなにやら最近の政局みたいですが。

投稿: 福 | 2009/06/01 21:08

福さま
監督官庁である文科省としては、一業界一団体の原則から、両協会の合併を目指す方向を打ち出しているようです。
フアンとしてはこのまま二つの協会がそれぞれ特色を出して競合していって欲しいという気持ちもあります。

投稿: home-9(ほめく) | 2009/06/02 09:04

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