「立川流落語会」(5/23)@国立演芸場
国立演芸場開場30周年記念の特別企画公演として、22-24の3日間「立川流落語会」が行われているが、その中日23日の会に出向く。
立川流の落語家は定席に出ないため、頻繁に独演会を開いている人気噺家を除くと、普段あまりお馴染みがなく、今回が初見だという人もいて楽しみにしていた。
それにしても近ごろは暑い。この日も真夏のような気候だった。
・(前座)立川談吉「洒落小町」
本人も認めていたが、このネタは前座がかける噺ではない。持ち時間がだいぶオーバーしていたようだし、良い度胸をしている。
自信があったのだろう、途中の中断があったがなかなかしっかりとした高座で、難しい噺を聴かせていた。
芸人だから、たまにはこういうギラギラしたのがいても良い。
・立川談大「持参金」
話のリズムが良い。
人物の演じ分けが今ひとつだった。
・立川志ら乃「長短」
久々に見たが、着実に上手くなっている。
気の長い人物の喋りはもう少し間を取って、ゆっくりとした方が良いだろう。
・立川志雲「日和違い」
面白さが分からない。
・高田文夫+松村邦洋「漫談」
有名人の「とっておきの話」を次々と披露。
ゲストに松村邦洋が登場し元気な姿を見せていた。この人の麻生首相の物真似はけっこう面白かった。
・土橋亭里う馬「禁酒番屋」
龍志が前日怪我をしたということで代演。
平凡な出来。
―仲入り―
・立川談慶「幽女買い」
上方落語の「地獄八景・・・」をパクった新作だったが、明るい高座は好感が持てる。
口調が明快。
・立川左談次「町内の若い衆」
名前の通り、歌舞伎役者のような風貌。
ネタは短縮版だったが、膝前らしく軽い噺を軽く演じた。
・柳家小菊「俗曲」
相変わらず色っぽい。よほど男性修行を積まないと、ああした色気は出てこないだろう。
・立川ぜん馬「死神」
実力では立川流でも定評のあるぜん馬だが、声の調子が悪いせいか、やや低調な印象を受けた。
他の落語会を含めて立川流の落語家の見て来た感想だが、立川流の香盤でいうと、志の輔以下の比較的若手の年代の真打や二ツ目に上手い人が多いが、それ以外は並だと感じた。
私の前の席に座っていた男性だが、開演から終演までパーフェクト(不思議に仲入りは起きていたが)に寝ている人がいた。隣の席の人がずっと寄りかかられて迷惑そうで気の毒だった。寝るのは自由だが、他人に迷惑を掛けぬよう心がけたい。
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この3日間いずれかに行こうと思いながら、日程的についに無理でした。
龍志さんの怪我、心配ですね。
僕は昨年、「天災」を聴いたのですが、師匠談志の影響を最も強く受けている話し方だなと思いました。他には立川流だと談修がなかなか達者です。
投稿: 福 | 2009/05/25 08:18
福さま
前日に志遊の真打昇進パーティがあって、だいぶ飲みすぎたようです。転倒して骨折という説明でしたから、ちょっと心配です。
立川流は若手に達者なのが揃っていますね。談修も是非見てみたいと思います。
落語家も600人もいるので、なかなか全員を見るのは大変です。
投稿: home-9(ほめく) | 2009/05/25 10:43