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2009/05/02

ナンダコリャの舞台劇「六道輪廻」

爽やかな5月晴れの2日、東京芸術劇場中ホールの「六道輪廻」を観賞。
先ずはキャッチコピー、
「狂言、能などの古典芸能と現代劇を交え、シュールレアリスムによって精神の深淵を見つめる刮目の舞台劇。」
ね、スゴイでしょ。

スタッフとキャストも豪華絢爛。
【原作・総合監督】大谷暢順
【演出】野村萬斎 
【脚本・構成】笠井賢一
【主な出演者】野村万作、野村萬斎、麻実れい、若村麻由美、野村一門ほか
どうです、スゴイでしょ。
原作者の大谷暢順師は本願寺の法主で、経歴を見る東大卒後フランスに留学、あちらで博士号を取得。蓮如とジャンヌ・ダルクの関する研究書多数というんだから、スゴイ。
出演者も人間国宝の野村万作、今をときめく息子の野村萬斎、それにフアンである若村麻由美(変なカルトの教祖と結婚したのは気に入らなかったけど)と来れば、これはもう見るしかないでしょ。

肝心の感想は・・・、
ナンダコリャの一言だ。
面白かったわ、と言っていた女性客もいたので、どこが面白かったかは、そういう人のブログを見て下さい。
先ずは上演時間が1時間半だったこと。そろそろ途中休憩にはいるかなと思ったら、終了してしまった。
長きゃ良いというもんじゃないが、何だか物足りない感じが残った。
入り口で入場者全員に原作本が配られた(アリガタ迷惑)ので斜め読みしてみたが、ファンタジー仕立てのようだ。200ページ以上のボリュームを短時間にギュッと圧縮したせいか、どうもストーリーが掴みづらくモチーフが理解できない。
それで、終わった時の感想はナンダコリャだったというわけだ。
唯一、子役の演技が上手かったのが印象的だった。

そう書いてしまうとミもフタもないので、「六道輪廻」について少々解説してみよう。
仏教では六つ世界があるとされており、これが「六道」。人間だろうと動物だろと植物だろうと、全ての情を有する魂は、生死を繰り返しながらこの六道を経巡り歩くのだそうだ。一生の内で良い事をすれば六道の上の道へ、悪いことをすれば下の道に、それぞれ行くことになる。
六道とは、下から順に次の六つである。
【地獄】一番下で、ここに行ったら筆舌に尽くしがたい責め苦を負うことになる。全部で八大地獄があり、最も恐ろしいのが無間地獄だ。
【餓鬼】ここでは絶え間なく飢えと渇きに苦しめられ、骨と皮だけで腹だけふくれるという情けない姿になる。
【畜生】家畜や獣、鳥や虫や魚などになり、自分より強い動物の襲撃に恐れおののき、生きるために餌を探し回って生活せねばならない。
【修羅】国土は広く、宮殿は壮麗、いつも素敵な音楽が流れ、女性は全て美女だという。これを聞くと、私など明日にでも行きたくなってしまうのだが、なぜか天上界の帝釈天と戦って必ず敗れる宿命になっているのだそうだ。少々難有りなのだ。
【人間】今私たちが住んでいるこの人間世界。
【天上】ここが最高界。天人になると日々の悩みや苦しみから解放され、様々な歓楽を尽くして暮せる。天上界も三つの段階があり、最も上の無色界になると物質を超えた精神世界だけになる。
何だかそれも味気ないやね。

さて、あなたはどれを選ぶ?

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