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2009/06/22

ボリショイ劇場・オペラ「スペードの女王」@NHKホール

Popovskaya_spade
ロシア・ボリショイ歌劇場の来日公演が行われているが、6月21日NHKホールでのオペラ「スペードの女王」を観劇。
A席37000円が割引で20000円でチケットが入手できたからという、極めて不純な動機で出向いた。

音楽 : ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
台本 : モデスト・チャイコフスキー
(アレクサンドル・プーシキンの同名の小説に基づく)
音楽監督 : ミハイル・プレトニョフ
演出 : ワレリー・フォーキン
舞台装置 : アレクサンドル・ボロフスキー
【主なキャスト】
ゲルマン(T):ウラディーミル・ガルージン
リーザ(S):エレーナ・ポポフスカヤ
エレツキー公爵(Br):ワシリー・ラデューク
伯爵夫人(MS):エレーナ・オブラスツォーワ
【演奏】
指揮 : ミハイル・プレトニョフ
ボリショイ劇場管弦楽団・合唱団

ストーリーは、
貧しい士官ゲルマンは令嬢リーザに恋をするが、リーザは既にエレツキー公爵の婚約をしていた。
リーザの祖母である伯爵夫人がかつて「スペードの女王」の異名を持ち、カード賭博の3枚の勝ち札の秘密を知っているという話を聞く。
リーザの心を掴んだゲルマンは、高官の館で仮面舞踏会が開かれた夜に伯爵夫人の寝室に忍び込み、帰宅した夫人からカードの秘密を聞き出そうと脅して、夫人をショック死させてしまう。
今や狂気のゲルマンはリーザを自殺に追い詰め、伯爵夫人の亡霊から告げられた3枚の勝ち札に全てを賭けるが、最後の1枚を「エース」の代りに「スペードの女王」を引いてしまい、自決し果てる。

第1幕 (第1場・第2場) ・第2幕(第3場)100分
-休憩 30分-
第2幕 (第4場)・第3幕(第5場・第6場・第7場) 70分
上演時間は休憩を含めて約3時間30分という長編である。
イタリア・オペラやモーツアルトの作品は見ていたが、ロシア・オペラは初めてで、前者に比べ洒落た要素が少なく重厚な印象を受けた。
作品としては、特に後半はドラマチックで緊張感のある舞台だったが、前半はかなり冗漫な感じだった。

歌手たちは全般にレベルが高く、特に主役のゲルマンを演じたウラディーミル・ガルージンのテノールが素晴らしい。全幕を通じて歌い続ける難役だが、会場全体に響き渡るテノールに酔った。
リーザ役のエレーナ・ポポフスカヤのソプラノも美しく、初々しい容姿(トップの画像)も役柄にピッタリであった。
ミハイル・プレトニョフ指揮のボリショイ劇場管弦楽団は全体としては良い音を響かせていたが、管楽器で2,3ヶ所濁った音に聞こえたのは、私の気のせいだろうか。

特筆すべきは舞台装置で、一見、無機質な印象だが、ある時は作品の舞台となっているサンクトペテルブルグの風情を、ある時は宮殿の内部を、ある時は賭場を、2段デッキを上下させながら実に巧みに表現していた。
オペラ後半の劇的盛り上がりも、この舞台装置がなければ印象は半減していただろう。

日程上NHKホールになったのだろうが、オペラハウスで見慣れると、やはりこのホールはチープな感じが否めない。

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