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2009/06/10

爺さん婆さんが支える日本の出生率

ウィークデイの夕方は、孫を保育圓に迎えに行く日が続いている。会社を定年退職してからだから、もう5年を越えた。
私だけではない。下圓時ともなると、他にも沢山の爺さん婆さんたちが孫を迎えにきている。
母親がフルタイムで働いていると、保育園の迎えの時間に間に合わないのだ。
仮に時間は間に合ったとして、問題は他にもある。

一番困るのが子どもの病気だ。
子どもというのはしょっちゅう病気をする。特に幼少時は麻疹やお多福風邪など伝染性の病気にかかりやすく、そうなると治癒を終えても感染力が無くなるまで登園ができない。園児が二人いて交互に発病したりすると、1ヶ月位休まなくてはならない。
母親がその度に会社を休んでいたら、クビになってしまう。
家政婦を頼めば、延長料金を含めて1日につき15000円くらい支払うことになる。給料を全額つぎ込んでも足らなくなる。
だから母親が仕事を続けようと思えば、爺さん婆さんの手助けがどうしても必要になる。逆にいえば、そうした条件の無い場合は、子どもを持つ女性が仕事を続けるのが極めて難しいというのが現実だ。

もう一つ、祖父母の援助が必要な理由として、子供たちの食事の問題がある。
常勤の母親が退社後に買い物をし、帰宅してから食事の仕度をするとなると、夕食の時間は午後8時以後に成りかねない。育ち盛りの子どもは、そんな時間まで待てないのだ。
祖父母の家で食事を済ませたり、あるいは祖父母がせめてご飯と味噌汁くらい用意してくれると、とても助かるのだ。

爺・婆の立場からすれば、拘束時間こそ短いものの、雨が降ろうと風が吹こうと毎日必ず続けると言うのは、けっこう大変な仕事である。
しかも無報酬、それどころか持ち出しもバカにならない。
傍目からすれば遊んでいるように見えるだろうが、微力ながら日本の出生率向上に寄与しているわけだ。

日本社会の少子化がさけばれて久しい。
しかし政府は一体なにをしたいのか、サッパリ分からない。もし本気で出生率を増やそうと思うなら、やるべきことは山ほどある筈だ。
ここ最近で政府が行った施策と言えば、小渕優子少子化担当大臣が自ら率先して妊娠したぐらいしか頭に浮かばない。その一方で生活保護所帯の母子加算を全廃したり、逆行する政策をとっている。
産休、育休は制度としてあっても、権利が行使できるのはごく一部の企業だけだ。
働く女性の多くは出産に伴い退職せざるを得なくなる。

夫の給料だけでは家族が養っていけない。それで、子どもが生まれて母親が再就職しようとすると、子どもを保育園に預けねばならない。
入園の申し込みに行くと、就業していないからという理由で断られてしまう。働く意欲があっても、受け入れて貰えないのが現状だ。
こうした現実を放置しておいて、やれ結婚しろの子どもを産めのと言われても、無理なことは無理なのだ。
刺身のツマのような大臣を置くより、非婚少子化を生み出している社会的要因を一つ一つ確実に解決していくことこそ、急がねばならない。

これからの日本の将来を考えるさいに出生率の向上は大きな政治課題であり、衆院選の争点の一つとして各政党はマニフェストに掲げて重要視して欲しい。

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