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2009/06/17

「小沢一郎の次は石井一」(あ)そうは問屋がおろさない

実態のない自称・障害者団体「凛の会」(現・白山会)を使った郵便割引制度の悪用事件だが、適用団体と認めた偽の証明書発行が、厚労省の障害保健福祉部による組織ぐるみの犯罪であったことが、しだいに明らかになってきた。
そして予想通りバッジ(国会議員)絡みの展開となった。
すでに退職している元部長(この人物が事件のカギを握っている)によれば、2004年2月ごろ面識のあった民主党・石井一議員より「障害者団体の認可の件でよろしく頼む」と電話を受け、村木厚子容疑者(当時課長。逮捕時は雇用均等・児童家庭局長)らに「議員絡みだからうまく対応してほしい」と伝えたとされる。
その後、石井一議員の元私設秘書で凛の会元会長の倉沢邦夫容疑者が、当時の課長村木厚子容疑者に面会し、証明書の発行を依頼したとみられる。
村木課長より部下の上村係長に、「議員案件」であることから、正規の決裁手続きをしないままでも証明書発行を急ぐよう指示し、上村係長もその必要を認識したうえで、2004年6月に偽の証明書を作ったとされる。

この経緯を見ると、きわめて筋が通っているが疑問が二つある。
その一つは厚労省の担当部署がなぜ野党議員のいいなりになって動いたのかという点だ。
これについて元部長の話によれば、2004年当時の障害保健福祉部では、元部長や部下の村木企画課長が、福祉サービス利用者に原則1割の負担を求める障害者自立支援法の成立に向けての責任者として、与野党の国会議員や障害者団体との折衝を続けていたとされる。
つまり小泉構造改革の一環として、社会保障の切り下げを進めていた時期で、野党の反対を抑えるためには、不正に協力せざるを得なかったというわけだ。
なにせ天下の悪法である「障害者自立支援法」を無理やり通せという命令だっただろうから、相当のプレッシャーだったに違いない。
この状況はなんとなく理解できる。

もう一つの疑問は、なぜ偽の証明書を作成したのかという点だ。
部長の指示だったのであれば、正規の手続きをふんで決済してもらえば良かったのではないかという疑問である。これなら部下はリスクを負う必要はない。
推測するに、証明書発行にあたり元部長が課長に「この件は、私は知らないことにしておいてくれ」と言ったのではないか。
こうなると部下は自らのリスクと責任でことを運ばざるを得ない。
そうした功績が認められ、村木容疑者はめでたく局長にまで昇進できたと考えれば、これも納得がゆく。
上役から見れば使い勝手が良かったので、覚え目出度かったということだ。
なお石井議員事務所は、これまでの取材に「凛の会は知らない」と関与を全面否定しているようだが、当然そうだろう。

再び内閣の支持率が急落した麻生首相としては、ここは一発大逆転を狙って、石井一議員の逮捕と行きたいところだろう。
なにしろ小沢一郎の秘書の逮捕で味をしめている。夢よもう一度だ。
ただ今までの証言では、厚労省への口利きは明らかだとしても、それに対する見返りがハッキリとしていない。金銭の授受などの証拠が出ていないし、証明書の偽造そのものを要請したわけではない。
逮捕まで進むのは難しいだろう。

もう一つ、西松事件で二階俊博敬経済産業相の首を無理に守ったことが、ここに来て裏目に出た。
西松建設がダミー団体を使い、自民党二階派政治団体「新しい波」のパーティー券を購入したとされる問題で、東京第三検察審査会は、先に東京地検特捜部が不起訴とした二階派政治団体の元会計責任者らについて、「不起訴不当」と議決した。
同時に、西松建設の前社長国沢幹雄被告についても「起訴相当」と議決した。
特捜部は今後、議決内容を踏まえ再捜査し、あらためて処分を下す見通しだ。
下手をして、総選挙を前にして二階大臣の政治団体への強制捜査や、関係者の逮捕といった事態になれば、いよいよ弱り目に祟り目になりかねない。

指揮権も 振り回されぬ 選挙前

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コメント

この事件について、完全にニュースで無視されてることが、私にとっては最大の疑問です。
DMを送った企業は、BもKもFも、すべて福岡県本社の会社です。
なぜなんでしょうか、、、
とても気になってしかたないです。

Aさま
コメント有難うございます。
確かに福岡の企業が多いようです。
一つには、今回の事件で逮捕者を出した博報堂エルグ社の本社が福岡だという事と関係あるのかも知れません。
いずれにしろ今回の郵便不正事件では、広告代理店が果たした役割は大きいとみられ、もしかすると全体のプロデュースは広告代理店が行った可能性もあります。
マスコミ各社は広告代理店に頭が上がらないので、あまり報道でも触れないようにしているのではないでしょうか。

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