高橋真梨子コンサート“No Reason”@東京国際フォーラム
7月25日東京国際フォーラムAで行われた高橋真梨子コンサート“No Reason”に出向く。
昨年、半世紀ぶりに日本のポピュラー(歌謡曲)歌手のコンサートを見始めて3回目。高橋真梨子のライブを選んだのは先ずは歌詞を大事に歌う彼女の歌唱力と表現力に注目していたからだ。
と言っても特別フアンではないし、ペドロ&カプリシャス当時の「高橋まり」時代のヒット曲を除けば、「桃色吐息」を知っている程度の認識である。
毎年50回ほどのコンサートを行う高橋真梨子の今回のタイトルは、いうまでも無く最近発売されたカバーアルバム「No Reason〜オトコゴコロ〜」からとったものだ。
全く知らなかったのだが、この日が1979年からソロ活動を開始して以来、観客動員数が通算600万人に達したのだそうだ。
31年間に通算2535回の公演を行い、この日で観客600万人を超えたのは、日本はもちろん女性歌手として世界でも初めてのことらしい。
正に大記録であり、フアンでもないし彼女のコンサートを初めて観た私のような人間が、こういう記念すべき日に立ち会えたというのは、少々申し訳ない気分だ。
ステージはアルバム「No Reason〜オトコゴコロ〜」収録曲から「勝手にしやがれ」「ワインレッドの心」など、ペドロ時代の「ジョニィへの伝言」「陽かげりの街」「別れの朝」(この曲は前野曜子だが)、「桃色吐息」を初めとしたソロのヒット曲、合計23曲を披露した。
途中休憩時間を挟むことなく、公演時間はおよそ2時間半。
高橋真梨子はステージ上で、「働きづめの31年でした。ここまで働いたら悔いはないです」と生涯現役をアピールしていた。
充実したコンサートだったといえるが、先に観た五木ひろしや石川さゆりのコンサートの比べると、やや物足りない感が否めない。
歌唱力としては決して遜色はないのだが、いうなればエンターテナーとしては力不足なのだ。
そのせいか舞台が総じて単調気味になり、満足感に欠けるのだろう。
ソロになって30年以上最前線で活躍しながらその割に世間の知られたヒット曲が少なく、本人が言っていたようにアルバムもオリジナルのものより、カバーアルバムの方が売れ行きが良いというのは、その辺りに理由があるのではなかろうか。
今年で還暦を迎えたにしては若さと美しさ、歌唱力に全く衰えを見せないのは、さすがと言うしかない。
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