どうでも「鳴る」、劇場の携帯音
ご存知のとおり寄席や落語が好きですが、その他の大衆芸能・芝居・音楽・舞踊など、なにせ雑食系男子なので、色々な催し物を見にいきます。
こうした劇場で相変わらず周りにメイワクをかけているのが、携帯電話の呼び出し音です。経験上、1回の公演で、必ず1回以上携帯が鳴るといってもよい。
開演前に係員が客席をまわって注意しても、それでも誰か鳴らすのですから処置なしです。
最近のコンサートホールは音響が良いので、またよく響くんです。
ピアノ・ソナタや歌曲に酔っている最中にあの音が鳴ると、全てがブチ壊しにされたような気分です。
寄席や芝居では演者の集中力を殺いでしまうし、時には舞台を中断させてしまう場合もあります。
私が見た中で最も悪質だと思ったのが以下のケースです。
・寄席で、呼び出し音で携帯に出て会話をしていた客が二人いた。その内の一人は周囲が注意したら、電話の会話を続けたままロビーに出て行った。
・これも寄席で、最前列で30分以上携帯のメールをやりとりしている客がいた。
・これは航空機内だが、離陸の途中で携帯の呼び出し音が鳴ったら電話に出てC.A.に注意された客がいた。
・クラシックのコンサートで、同じ客が2度繰り返し鳴らした。
こうした客は厳重注意の上、全ての劇場への入場を禁止して欲しいところです。
携帯鳴らし屋には、二つのタイプがあると思います。
一つは、電源を切ることができない、極度の携帯依存症ともいうべき人です。
携帯だけが社会との接点で、これを切ることは人間社会から遮断されてしまうという恐怖心でしょうか。こういう人は一種の病気ですから、医療機関で適切な処置をとって貰いたいですね。
もう一つは、ついウッカリの注意力散漫な人です。
なかでも困るのは、自分は電源を切ってあると、勝手に信じ込んでいる人です。まるで東国原知事みたいな性格ですね。
こういう人はコールが鳴っても自分ではないと思っていて、いつまでも鳴らしっ放しにするので、大迷惑です。いつか周囲が注意しても、「私じゃない」と言い張る客がいました。
開演前にもう一度電源を確認する、こんな簡単なことで解決できるんですけどね。
この他に注意して欲しいことが二点。
一つは、劇場内ではマナーモードにせず、必ず電源を切ること。「ブルブルブルブル」という振動音が出るので同じことです。
それと、妨害電波を出しているので携帯がつながらないという劇場でも呼び出し音は鳴ることがあるので、やはり電源はオフにしてください。
たった一人の不注意のために、数百人や千人単位の人が迷惑をこうむるので、是非ルールを守って欲しい。
こうした最低限のマナーが守れない、あるいは守る意志が無い人は、劇場には足を運ばないでください。
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「携帯・デジカメ」カテゴリの記事
- どうでも「鳴る」、劇場の携帯音(2009.07.05)
たびたび拝見させていただいております。硬軟取り混ぜた話題に切れのいい語り口で書かれたブログ、
非常に勉強になります。
携帯の件、まったく同感です。私も落語が好きで、落語会の備忘録替りで始めたブログを書いています。
最近では6月19日の「三三・吉弥ふたり会」での携帯には興醒めでした。三三もちょっと“切れ”かかって
いましたね。どうも世の中には困った人をが多いようです。
マナーに関して「江戸しぐさ」が見直されているような話も目にしますが、落語会などのライブ会場での
携帯は、そういった気配り以前の最低限のルールだと思います。携帯鳴らした人には、その日の木戸銭を
払ってもらいたい位です。
客もその会場における「一期一会」の参加者であるという認識を、ぜひ持って欲しいものですね。
投稿: 小言幸兵衛 | 2009/07/06 12:07
小言幸兵衛さま
コメント有難うございます。
寄席という空間は、噺家と観客が共同して創りあげる芸の場です。
携帯を鳴らすなど以ての外ですが、これが守れないというのは実に嘆かわしい。
平日の仕事帰りなら止むを得ないでしょうが、休日に落語を聴きに来る時くらい、携帯は自宅に置いていけないものでしょうか。
談志じゃないけど、損害賠償の裁判でも起こしたくなりますね。
こうやって書いていると、まるで私が落語の「小言幸兵衛 」になったみたいですけど。
投稿: home-9(ほめく) | 2009/07/06 21:46