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2009/08/31

クヤシイけど「小沢一郎」の一人勝ち、だが・・・

ここ15年間の日本の政治は、小沢一郎を軸にして動いてきた。
小沢一郎の戦略はハッキリとており、議会の大半を保守二大政党で構成させ、その二党で政権交代を行いながら政治を進めるというものだ。
つまり55年体制を壊すことが最大の政治目標だった。

55年体制というのは、保守党である自民党と革新政党である社会党が議席の多くを分け合い、その比率が概ね2:1の割合で推移した時代である。それはおよそ40年間にわたる。
この間、自民党の一党支配が続いたのだが、当時の関係者らの証言によれば、実際には社会党の言い分を3割程度をとりいれる国会運営を行い、共存共栄を図っていたというのが実情らしい。
支配層としても、冷戦構造の中では穏健な革新政党である社会党をほどほどに立てておいた方が得策だったのだろう。
つまり55年体制と言うのは、日本のムラ社会を反映したものだったといえる。
日本は20世紀に成功した唯一の共産主義国家などと揶揄された時代でもあった。

小沢一郎にとっては、こうしたぬるま湯に浸かったような政治がガマンできなかった。
一つは、ソ連の崩壊と冷戦構造の終結を受けて、議会から革新政党を消してしまおうということ。彼が考えた国の形にとって、足手まといになるだけの存在だからだ。
二つ目は、その結果として保守二大政党体制にするということ。一方が失政で国民の信頼を失っても、片方に受け皿となる政党があれば、政府が変わっても国の基本方針が揺らぐことはないからだ。
三つ目は、官僚機構を弱体化して、政党が官僚を支配するということ。官僚政治こそムラ社会の象徴であり、小沢一郎が目指す政党政治にとって好ましくないからだ。

今回の総選挙の結果は、小沢一郎が目指してきた政治手法の集大成であり、彼が目標としている国家像へのスタートとなるだろう。
では、小沢一郎の次の一手はなんだろう。
先ずは来年の参院選で民主党が過半数を握り、旧社会党左派の流れをくむ社民党を切り捨てること。同時に民主党内に小沢シンパを増やし、党内にいる旧社会党右派の残党の影響力を弱めること。
次に、衆議院の議員定数を減らすという名目で比例の定数を削減し、ジャマな少数政党を議会から排除すること。
とまあ、だいたいこんな道筋になるだろう。

さてここまでは概ね小沢一郎が考えたシナリオ通り進んできたが、これから先、彼が想定している国の形や政策が国民に受け入れられるかどかは、未知数である。
調子にのってゴリ押ししていると国民の反発を招き、次の選挙で思わぬしっぺ返しがくることになるだろう。
性急で唯我独尊の小沢の性格からすれば、その強引な手法が民主党の命取りになるかも知れない。
まあ、どっちでもいいけど。

来るべき民主党政権、首相は鳩山由紀夫だが、いうなれば小沢一郎大統領の下での政権ということになろう。
小沢も鳩山も金にまつわる疑惑を抱えているので、これから与党となればさらに厳しい眼が注がれることになる。不祥事で新閣僚が辞任にでも追い込まれれば、初っ端から政権運営につまずいてしまう。
民主党が公安と警察を握るのが早いか、それとも新たなスキャンダルが表面化するのが早いか、その競争だ。
まあ、どっちでもいいけど。

敗れた自民党もお先真っ暗だ。
先ずは資金、議員が181人減ということは、政党助成金がおよそ72億円減額されることになる。
金と権力をいっぺんに失うのだから、党内の結束はますます大変になる。
民主党を攻めようにもなにせ野党としてのノウハウを持っていないので、苦労するだろう。
おまけに公明党との連携も白紙だろうから、孤立無縁の状態が続くことになる。
臨時国会の首班指名で麻生太郎と書くことになれば、それこそ世間の笑い者。
まあ、どっちでもいいけど。

勝っても地獄、負けても地獄。
まあ、どっちでもいいけど。

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