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2009/09/11

「高速無料化」は間違っている

民主党がマニフェストにかかげている「高速道路料金の無料化」政策は、根本的に間違っている。
民主党は口を開けばヨーロッパ諸国は高速料金が無料だと主張しているが、これは事実の一面しか見ていない。
先ず、今まで旅行でまわってきた印象からすると、全ての道路が無料になっているわけでは決してない。
次に、欧州の多くの国では、公共交通機関を充実させる政策をとっている。これが「自動車産業至上主義」のわが国の政策とは全く異なる。
もう一つは、環境保護の観点から有料化する動きが出ていることだ。高速料金の有料化もあるが、国によっては高速から都市に入る際に通行料を徴収するケースもある。
ヨーロッパの交通政策をモデル化するというのであれば、正確な調査が必要ではなかろうか。

これからの交通政策を考えるばあいに、環境保護の観点が最も大切だ。
戦後の交通政策の基本はモータリゼーション、すなわち国民に自動車を買わせる政策だった。
鉄道やバスでの不採算路線を切り捨て、その一方道路だけは拡充していく。過疎地の多くは、車が生活に欠かせない移動手段になってしまった。
加えて景気対策と称して新車を買うのに補助金を出す、さらにこれから高速を無料化するとなれば、結果としては自動車産業を喜ばすだけだ。

民主党やその関連サイトなどでは、高速無料化のメリットを盛んに宣伝しているが、あまりに我田引水の強引な理屈が目立つ。
希望的観測がならぶ一方、不都合な部分には目をつぶっているとしか思えない。

高速料金の総額は、年間およそ2.0-2,5兆円とされている。
これを無料にする財源があるのなら、第一に公共交通機関を充実させるべきではなかろうか。
都市部での路面電車の復活や、過疎地の不採算路線への補助も必要だろう。
大都市の繁華街では、乗用車の乗り入れ禁止を実施したらどうか。
アメリカの一部の都市で行っているような、街の中心部への車の乗り入れ制限と、同時にその区域内では公共交通を無料にするといった試みもあって良い。
要は、国民が車に頼らない生活が成りたつようにしていくこと、これが大事である。

民主党政権は2020年までに、温室効果ガスの25%削減を目標に掲げるとしている。
この目標を本気で達成しようとするなら、国の在り方、国民生活のスタイルを根本的に転換させねばなるまい。
先ずは、自動車のためにせっせと全国に道路を造るという政策を改めることが肝要だ。
交通政策、道路政策もそうした長期的観点にたって立案すべきだと思う。
高速無料化は、弱者救済や環境保護の流れに明らかに逆行している。

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