「清水和音 ブラームス・プロジェクト2」@トッパンホール
2009/9/26(土)、トッパンホールで行われた室内楽コンサートを観賞。
トッパンホールという劇場は実によくできていて、これほど落ち着けるホールを他に知らない。
このホールで音楽を聴けるというだけで、幸せな気分に浸れる。月に一度くらいは、ここで音楽を聴くという贅沢を味わいたい。
今回はブラームスのピアノ四重奏曲が中心で、ピアニスト清水和音(“かずね”とよぶが、生まれた時から音楽家にと思って命名されたのだろうか)がすすめている「ブラームス・プロジェクト」の第2回目となる。
普段クラシックとはあまりご縁のない生活を送っていて、もちろんピアノ四重奏曲をナマで聴くのは初めてだ。
解説書を見ると、やはり演奏される機会が少ないらしい。地味なんでしょうかね。
<プログラム>
ブラームス:ピアノ四重奏曲第3番 ハ短調 Op.60
~休憩~
ブラームス:ピアノのための6つの小品 Op.118
ブラームス:ピアノ四重奏曲第1番 ト短調 Op.25
<演奏者>
ダニエル・ホープ(ヴァイオリン)
赤坂智子(ヴィオラ)
ポール・ワトキンス(チェロ)
清水和音(ピアノ)
弦楽四重奏曲に比べ、ピアノが加わるととたんに華やかさを増したような気がする。
曲目の順序が当初は1番、3番であったのが、演奏者の希望で3番、1番に変わっていた。
推測だが、1番の方が曲として優れていて、しかも終楽章が盛り上がって終了するというのが理由かなと思う。解説にあるとおり、「軽快さと激しさが入り乱れる」緊張感が心地よい。
ヴァイオリンのダニエル・ホープは力を入れる演奏箇所では、椅子から飛び上がらんばかりの動きの激しさをみせる。
真ん中のチェロのポール・ワトキンスは、大きな目で左右にアイコンタクトを交えながら目配りをしていた。こういう細かな動作を観察できるのも、コンサートの楽しみの一つだと思う。
清水和音は「ピアノのための6つの小品」を情感豊かに演奏。特に第2曲と第6曲が素晴らしかった。
なにせ初めてなので他と比較しようが無いのだが、全体として個々の演奏者の技量、アンサンブル共に申し分ないと見受けた。
家を出る時には家人から「ガラじゃあない、ニンじゃあない」と揶揄されたが、コンサートが終わって帰り道はルンルン気分だった。
ゲージュツを理解しない家族というのは、困ったものだ。
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