「五輪落選」石原式ギャンブルの結末
石原慎太郎知事は、かつて東京都の瑞穂町議会で五輪招致賛同決議案が否決されたことに対して、「頭がどうかしているんじゃないのか、あとでほえ面かくな」と発言したが、今ごろそのご本人が「ほえ面」をかいていることだろう。
2016年夏季五輪開催を争った国際オリンピック委員会(IOC)総会で東京が落選した。
推定で1200億円の税金を紙くずにした新銀行東京(石原銀行)を初めとして、外形標準課税、お台場カジノ、三宅島オートレースなど線香花火のように次々と構想を打ち上げては失敗を繰り返してきた石原知事。
目玉の臨海副都心構想では都が主導した第三セクター3社は、合計でおよそ3700億円の負債をかかえて財政破綻。
今また、築地市場移転でも暗礁に乗り上げている。
その石原知事が2007年の都知事選を前に、急にオリンピック東京招致をいい出した。
まるでギャンブルですった金を取り返すように、新たなギャンブルに乗り出したわけだ。
目的は三選を果たすために、失政への目くらまし。
五輪招致の世論が最後まで盛り上がらなかったのも、世間はウスウスそうした石原慎太郎の意図を感づいていたからだろう。
北京オリンピックの後に開かれる今回のIOC総会で、同じアジア地域である東京が選ばれる可能性は、元々なかった。
2回目というハンデもあった。
経済的にも新興国が影響力をもってきた今、南米初のオリンピックを訴えたブラジル・リオデジャネイロが支持を集めたのは、当然の結果だろう。
東京は環境問題を前面に訴えたようだが、五輪はしょせんお祭りである。
お祭りにはリオが良く似合う。
東京都は今回の五輪招致には湯水のごとく金を使った。
都の幹部は「招致活動費は公表している150億円どころじゃない。招致本部以外の局にも関連イベントをやらせている。総額いくらになるのか。住民監査請求が相次ぐのでは」と指摘している。
実態はこれから明らかになるだろう。
「何が贅沢かといえば、まず福祉」とばかり福祉予算を削ってきた石原知事だが、こういうのこそ「無駄使い」という。
今回の五輪落選で、石原知事は責任をとって辞任することになるだろうが、その前にギャンブルですったツケを払ってから辞めてくれ。
【追記】
石原知事はかねてからオリンピック開催地にに東京が選ばれない場合、「責任をとらなきゃいかんでしょうね」と言明していた。
処が本日早朝の記者会見では、辞任を否定した。
相も変らぬ口先男め。
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