よってたかって秋らくご(昼の部)@よみうりホール
「21世紀スペシャル寄席ONEDAY」という大仰なタイトルの落語会。「よってたかって秋らくご」は10月24日よみうりホールで行われた。
夜の部は前売り完売だが、昼の部は空席が目立ったのは顔づけのせいだろう。
本公演の企画は「夢空間」。毎度のことながらここが主催する公演は、入り口で他の公演の宣伝を馬に食わせるほど配るのに、肝心の当日の公演についてはビラ1枚出さない。最低でも番組だけでも書いたものを渡したらどうか。
それと「夢空間」が主催する落語会だが、ただ広い会場を用意し人気者を集めるという、何の工夫もない会が大半だ。
金儲けにはなるのだろうが、こんな企画会社が幅を利かすようでは、落語ブームも底の浅いものに終りかねない。
<番組>
前座・柳亭市也「金明竹」
若いのに滑舌があまり良くない。
・春風亭一之輔「茶の湯」
三軒長屋の引越し騒動はカットし、御点前の時の表情の変化で見せる、軽快なテンポの演出だった。
マクラのつかみかも堂に入ってきたし、もう実力は真打だ。
・川柳川柳「ガーコン」
酒癖が悪くなければ人間国宝にしたい位だが、惜しい。
声の調子が悪かったのだろうか、珍しく水を飲みながらの高座となった。
~仲入り~
・桃月庵白酒「替り目」
予てから実力は十分だったが、近ごろは人気も出てきた。
このネタでは、古今亭の伝統を受け継いでいる。それと白酒が演じるおかみさんには、色気がある。
珍しく最後のオチまで演じて、とても出来の良い「替り目」だった。
・柳亭市馬「掛取り」
一足早いが、年末恒例のネタ。
これから又何回か聴くことになるだろうが、最近では市馬の掛取りで歳末気分を味わうようになってしまった。
しかしいつ聴いても、いい声だねえ。
川柳のガーコン、いつ聴いても結構ですよ。
だけど、この顔ぶれにナゼ川柳なんだろう。
寄席(定席)じゃないんだから、落語会なんだから。
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私も同意見です。
あんなに大量のチラシを配る必要があるのか?っていうくらいでしたね。
しかも、同じ物が何枚も入っていました。唯一ちゃんと見たのは川柳百席の新作が出るという情報くらいでしょうか。
アンケートに簡単なプログラムを配布してほしいと書きましたけど、反映される日は来るのでしょうかね?
投稿: トシ坊 | 2009/10/25 18:21
トシ坊さま
同じチラシが3枚もというのや、既に前売り完売になっている興行まで含まれているのは、どういうことでしょうか。
とにかく刷ったんだから配ってしまえという、そんな姿勢を感じます。
落語ブームに乗って驕っていると、やがてしっぺ返しにあう事になるでしょう。
投稿: home-9(ほめく) | 2009/10/25 21:28