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2009/12/20

喬太郎「小政の生い立ち」in #95朝日名人会(12/19)

<番 組>
前座・柳家花いち「狸の札」
金原亭馬治「強情灸」
古今亭志ん丸「穴どろ」
柳家小さん「茶の湯」
~仲入り~
柳家喬太郎「小政の生い立ち」
柳家さん喬「雪の瀬川(下)」

今年最後の95回朝日名人会は12月19日、有楽町朝日ホールで開かれた。早々と前売りが完売したのは、もちろん喬太郎が目当て。
その喬太郎、静岡へ向かう東京駅でヤクザに出会ったエピソードから本題へ。
小政は、「清水湊は鬼よりこわい、大政小政の声がする」でお馴染みの清水次郎長の子分だが、大政がナンバーワンであったのに対し、小政については実力の程が良く分かっていない。
それほどの腕ではなかったが、大政小政というワンセットのフレーズで有名になったものらしい。
「大きい喧嘩は大政、小さい喧嘩は小政」ともいわれ、居合いの名手ということになっている。
いずれにしろ清水次郎長ものの大半はフィクションなので、子分のエピソードも後から付け加えられたものだ。
「小政の生い立ち」はオリジナルが講談で、ぼてふりの魚売りだった14才の小政が、浜松の路上で次郎長と森の石松(こちらもフィクションらしい)の二人に出会い、それがきっかけとなって次郎長の子分になるまでの物語。
ストーリー自身たいして面白い話ではないし、喬太郎がなぜこれを落語のネタに選んだのか理解できないが、これほどツマラナイ話をクスグリを挟みながら、ソコソコ楽しく聴かせたのも喬太郎の力量だといえよう。
いつもの喬太郎を期待した向きにはガッカリだったろうが、幅広いレパートリーに挑戦しながら芸域を拡げようという喬太郎の試みのひとつとして捉えたいと思う。

トリのさん喬の「雪の瀬川(下)」、前回の(上)に比べ数段に出来が良かった。
さん喬のメルヘンチックな語りが、このネタの詩情性にピッタリだ。
純白な世界に、男と女の切ない愛を見事に浮かび上がらせていた。
さん喬の独壇場。

小さんの「茶の湯」、相変わらず単調で退屈。

馬治の「強情灸」、このネタはテンポが命。ややモッタリとした印象だった。

志ん丸の「穴どろ」、まだまだ粗削りだが若手らしい勢いがあって好演。弱気な男が酒が入るにつれ、次第に大胆に変身してゆく過程がよく表現されていた。

今回はさん喬と喬太郎の親子会になっていたが、朝日名人会は毎回こうした趣向が隠されていて、これも楽しみのひとつ。

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寄席・落語」カテゴリの記事

コメント

この落語会は僕も行っておりました。
仲入りにビールを飲みたいのをこらえるのが大変でしたが(汗; 

喬太郎の「小政の生い立ち」ですが、どうせなら「桃太郎」のこどもと小政を競わせて、みたいな遊びがほしかった。
そういえば、小さんが「茶の湯」を極めてまっちかくな感じで演りましたが、喬太郎だったらどうなるかな?などと考えてしまいました。

福さま
朝日名人会は毎回土曜日の昼下がりで、会場でアルコールが売られていますので、寝る人が多くなります。
私は芝居でも寄席でも、開演中は酒を呑まないことにしています。せっかく高い入場料を払って寝たのではモッタイナイと思うからで、要は貧乏性なだけですが。
喬太郎の「小政の生い立ち」、ご指摘のように落語化するにはもう一捻り必要かも知れません。
それか、喬太郎が「次郎長伝」をシリーズ化するのであれば、この内容でも理解できますけど。

すみません、名前を忘れました。

僕も後で余韻に浸りながら一杯、ということにしています。

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