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2009/12/23

My演芸大賞2009

今年も吉例のワタシが選んだ演芸大賞の発表です。
聴いたときはそれぞれに感激するのですが、1年終わって振り返ると、やはり印象に残る高座というのは喬太郎、鯉昇あたりが中心になりました。
いつものとおり、独断と偏見で選んだ2009年の「My演芸大賞」は、次のとおりです。
演者、演目、月日、劇場の順に並べており、その下に寸評を載せています。

【大賞】該当者なし。

【優秀賞】7作品
・桂吉弥「くしゃみ講釈」2/4 横浜にぎわい座
カラクリの「八百屋お七」を一段語って、これだけで客席を沸かせていた。講釈もなかなかの名調子で、やはりこのネタは上方が本場だと実感させてくれた。

・三遊亭兼好「大工調べ」4/29 国立演芸場
古典をふまえながら随所に独自の演出を加え、最近では出色の「大工調べ」だった。
棟梁の胸のすくような啖呵で、場内は拍手喝采。

・柳家三三「高砂や」5/3 横浜にぎわい座
オリジナルに手を入れて、改作ともいうべき「高砂や」で、コクのある良い仕上がりだった。
ここの所の三三は、若手というより落語界の中心に座りつつあるといえる。

・瀧川鯉昇「船徳」5/25 中野ZEROホール
とにかく面白いのなんのといったら、鯉昇ワールド全開の爆笑版「船徳」。
50分間、笑い転げてしまった。

・柳家喬太郎「すみれ荘201号」6/7 よみうりホール
何をいまさらこのネタでと、お叱りを受けるかも知れないが、とにかくこの日の「すみれ荘」は出来が良かった。喬太郎の高座ではこの他に「心眼」や「按摩の炬燵」などいくつか心に残ったが、一つ選ぶとしたら断然これ。
談春との二人会で、格の違いを見せ付けた一席。

・桃月庵白酒「つる」9/21 鈴本演芸場
最も進境著しい噺家を一人上げるとしたら、この白酒になる。
「つる」のネタで場内を爆笑させる技は大したものだ。

・三遊亭金時「井戸の茶碗」10/17 有楽町朝日ホール
なんの衒いもない本寸法の芸。
品があって、暖かく包み込むような金時の芸風に、この「井戸茶」はピッタリだった。

【特別賞】1作品
・柳家喬太郎「?」3/6 牛込箪笥区民ホール
マクラに入ってからネタ選びにさんざん迷った末に、客席からリクエストを受けた喬太郎がそれらを全ておりこみ、
初天神―反対俥―粗忽長屋―黄金餅―らくだ―寝床、の「一人リレー落語」を即席で仕上げた。
これがけっこう面白く、客席は大受けだった。
喬太郎の才能を魅せつけた一席。

さて来年は又どんな名演に出会えるか、楽しみです。

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コメント

喬太郎の一人リレー落語、観たかったなぁ。喬太郎「時そば」「家見舞い」「竹の水仙」「小政の生い立ち」。三三「明烏」「悋気の独楽」。矢張り、この両者が傑出していると思いました。他には八朝「幇間腹」。はりと聴いて扇子で袖を繕い、若旦那から「そのはりじゃないよ」と教えられて固まるところなど、幇間の調子の良さと哀れさがよく出ていたと思います。
さて、今年は本当にお世話になりました。至らぬ点が多々あったと存じますが、お許しください。良いお年を。

福さま
度々のコメント、感謝します。
1年を振り返り、あれが良かったこれが良かったといえるコトが、一番幸せなのかも知れません。
来年もまた寄席に行っては埒もないことを書き続けるつもりなので、ご愛読下さい。

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