柳家小三治が落語協会会長に「正常化」
柳家小三治(70)が次の落語協会会長に就任することが内定した。
3月に行われる総会で正式決定し、6月から就任予定。名実ともに落語界の頂点に立つことになる。
一ファンとして心から祝意を表したいし、正直のところホッと安堵している。おそらくは同感して下さるファンの方も多いだろう。
「古典の落語協会」の名に恥じぬよう、代々の会長は文楽、志ん生、円生から近年の小さんに至るまで、名人上手の噺家が就任してきた。
会長はいわば看板であり、やはり誰から見てもこの道の第一人者がつとめていたのだ。
しかしここ二代続いて円歌と馬風という、いささか首を傾げざるを得ない人事になっていた。
特に馬風会長については、ギャグではないかと思ったほどだ。
高座で落語家が「当協会の最高顧問が三遊亭円歌、会長が鈴々舎馬風」というと、客席から失笑がもれるほどである。
内部からも批判や不満の声があったと聞く。
そういう意味では小三治の会長就任は「本寸法」、落語界の第一人者であり、誰もが納得する人事だと思う。
落語協会だけに、しかるべきところにオチついた。
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六代目圓生の古い文献を引っ張り出して、小三治の会長就任を言祝ぐ駄文をアップしたので、「圓生 小三治 落語協会 会長」で検索してみると、一番目に貴文が出てきました。全くおっしゃる通りです。「第一人者」が務めるべき役職で圓生も喜んでいると思います。
投稿: 言志館 | 2010/06/05 21:08
言志館様
コメント有難うございます。
たまに落語を演ると、ヘエーこの人も落語が出来るんだなどと感心されるような、落語家なんだか漫談家なんだか分からないような人が会長っていうのは、やはり不自然です。
多くの落語ファンは、小三治の会長就任を歓迎していると思います。
貴サイトで引用されている円生の言葉は、正にその通りです。
投稿: home-9(ほめく) | 2010/06/05 23:36