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2010/02/06

全ては麻布署の「甘さ」から始まった

「小沢一郎と朝青龍」、ここ数週間の話題の中心だったアンチヒーローの二人だが、片や不起訴もう片方は引退と、結果は明暗を分けてしまった。
引退に追い込まれた朝青龍を擁護する意見が一部にあり、モンゴルでは外国人力士に対する差別という声が高まり、日本との友好関係を心配する向きもあるとか。
評価が分かれるのはいわゆる「横綱の品格」問題についてだが、今回の朝青龍の引退は品格が原因ではない。
理由はただ一つ、暴行して相手にケガを負わせてしまったことにある。
これだけで力士失格であり、重い処分を受けるのは当然のことだ。
相撲界を追放されるべきところを引退としたのは、今まで相撲界に貢献したことに対する協会の温情であって、感謝されることはあっても非難を受ける筋合いのものではない。
ここの所を相撲協会関係者は、よく周囲に説明する必要がある。

相撲の取り組みで、張り手一発で相手が吹っ飛んだり脳震盪を起こして倒れたりするのを目にするが、あれほど鍛え上げた力士でさえ、その受ける衝撃は大きい。
力士などの格闘技の選手の手は、凶器に等しい。彼らが暴力をふるった場合、その素手自体が凶器になるわけだ。
だからこうした競技の選手たちは、普段から争いごとを避けている。
以前の職場で、ボクシングの全日本ランキングに入っていた社員がいたが、人一倍トラブルには気をつけていた。
朝青龍は凶器としての素手を使って相手にケガを負わせたのだから、悪質な行為なのだ。

むしろ問題となるべきは、この暴力事件が起きたときに現場に居あわせた麻布警察署の警官が、なぜ朝青龍をその場で現行犯逮捕しなかったのかだ。
もしその場で逮捕していれば彼は暴力事件の容疑者となり、もっとスッキリとした形で処分が決着しただろう。
どうも麻布署は有名人に甘いという定評があるようだが、今回の件もそれを裏付けているようだ。

麻布署は押尾事件のときも、まだ捜査もしていない段階でいち早く事件性が無いと発表してしまい、世の批判を浴びたのは記憶に新しい。
朝青龍の暴力事件にしても、被害者が一般人どころか、そのスジでは有名な人であるらしい。未だに被害者の名前も明らかにされていないのは、その辺の事情があるからだろう。
つまりこの両事件ともに、加害者あるいは被害者のバックにいる勢力を恐れ、ついつい麻布署の腰が引けてしまったのだとしたら、警察の権威失墜である。
今からでも遅くない。
朝青龍と被害者から事情聴取した上で送検し、司法の判断にゆだねるべきだろう。
そうすれば、もう少し国民の相撲協会側の対応にも理解が得られるだろうし、モンゴルの世論も変わってくるのではあるまいか。
麻布署の汚名返上のチャンスだ。

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