期待と不安が交錯する今年の阪神タイガース
1日から始まった宜野座でのキャンプがおわり、20日から安芸に移って2次キャンプがスタートした阪神タイガース。2月末にはオープン戦も始まるということで、Bクラスに甘んじた昨年の屈辱を晴らし、今年こそ優勝宣言といきたいのがファン心理だが、正直のところ見通しはそう甘くない。
今の時点では、功罪あい半ばするという状況だ。
明るい材料として城島が加入したことがあげられるが、これがそう単純に喜んでばかりいられない。
仮にキャッチャーとして城島が年間を通して固定されるようになれば、
捕手の戦力アップ=城島-矢野-狩野
つまり矢野と狩野の力がそがれるわけで、その分はマイナスになる。
もう一つ、城島加入が、ベテランとなる中心選手の球団に対する信頼感に、ビミョウな影響をおよぼしている。
永年タイガースのために尽くしてきた矢野は大幅減俸、今岡は退団となれば、かれらが自分たちの将来に不安をおぼえるのも無理からぬことだ。
城島獲得が吉と出るか、凶と出るかはシーズンを通して結果で判断するしかない。
悪い材料のトップは赤星の引退だ。
ここ数年間、阪神が常に優勝を争う位置にいられたのも、赤星の好走守のリードオフマンとしての活躍があったからだと言っても過言ではなかろう。
伝統的に走塁と外野守備に弱点があったタイガースは、赤星によってチームの戦い方が変わった。
この穴は容易に埋められるものではない。
明るいニュースでは、どうやら昨年のドラフトは成功だったようで、有望な新入団選手が加わってきた。
その証拠に、今年の一軍キャンプには3人の新人選手が参加した。統計をとってはいないが、新人3人の一軍参加は久しぶりではなかろうか。
投手ではD1の二神の評価が高い。
即戦力として、場合によっては開幕ローテに名乗りをあげるかも知れないと期待されている。
D2の藤原投手も、現在故障で調整中だが中継ぎでの起用が期待される。
外野手では藤川(俊)の評判が良いようだ。俊足で守備も良いとのことだが、赤星の後継者になるにはしばらく時間がかかるだろう。
やはり足が魅力の甲斐外野手、高卒ルーキーながら将来の逸材として高評価の秋山投手など、楽しみの多い新人選手が顔を揃えている。
この中から新人王を取るような選手が出現し、周りの若手・中堅の中に刺激を受けて活躍する選手が現れるのが理想的だが。
不安なのは新入団の外国人選手だ。
今年メッセンジャー、フォッサム両投手、マートン外野手が新たに加わったが、なにせこの数年間、オフシーズンに獲得した外国人選手は全部ハズレという惨憺たる結果に終わっているタイガースだ。
昨年途中から加入したブラゼルを除けば、フタを開けて見なければ分からない。
むしろ、過去に実績をあげながら、この数年低迷している選手たちの復調が、今年の阪神の命運を握るのではなかろうか。
こうして私たちファンは、期待と不安を交錯させながら阪神タイガースの躍進を念じている。
« 働き者だった大正時代の小学生 | トップページ | 柳家三三独演会「冬」 »
「スポーツ」カテゴリの記事
- 阪神タイガースは来季こそ「アレ」するだろう(2022.12.15)
- 来年は誰が大関を奪取するか(2022.11.30)
- カタール批判への疑問(2022.11.28)
- 負けるべきして負けた今年の阪神タイガース(2022.10.15)
- 阪神のCS進出は嬉しいが(2022.10.02)
コメント