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2010/02/07

「小沢一郎擁護論」は間違いだ(上)

民主党・小沢一郎幹事長の不起訴が決まったが、世論の多くは限りなく黒に近いグレーだと思っている。その判断は的を得ていると思う。
その反面、小沢一郎は完全にシロであるという擁護論も相変わらず根強い。しかしこの主張は明らかに間違いだ。
小沢擁護論者の多くは、今回の「陸山会」事件を「小沢vs.検察」という図式に押し込め、この視点から論じている。すなわち検察は悪で、小沢一郎は被害者だというわけだ。
民主党政権の転覆を図るために、小沢幹事長の資金問題をダシにしているというのが、彼らの主張だ。
もう一つには、小沢一郎を批判する側を全て、民主党の政権転覆を図る勢力として十羽一絡げにして指弾していることにある。
検察も野党もマスコミもみなグルになって、アメリカ政府の陰謀に踊らされているというのだ。
サイトの開設以来、一貫して小沢一郎批判を繰り返している当ブログなど、さしずめ「反動の走狗」である。
市民メディアと称するニュースサイトでは、日本共産党もCIAの手先だという記事が引用されていた。まあここまでくると被害妄想、荒唐無稽、思考停止、前後不覚、酔眼朦朧、七転八倒、八つ当たり・・・、ワケ分からなくなる。

先ず、今回の陸山会事件が米国の陰謀だという説であるが、アメリカ政府が今の民主党政権をあまり快く思っていないであろうことは容易に察せられる。
ハイハイと何でもいう事をきく自民党の方が、米国としては遥かに御しやすいのは間違いない。
なにせ岸信介元首相がCIAのエージェントだったというし、CIA自身が他国に政権を作らせた成功例として日本の自民党政権をあげているくらいだ。
しかし現在はどうだろう。
アメリカ政府の思い通りに政権をつくらせたり崩壊させたりするのは、そう簡単ではないし、リスクが大きい。
それが証拠に、アメリカの裏庭である中南米諸国に、次々と反米政権が誕生している。
一昔前なら考えられなかったことだ。
したがって米国陰謀論は話としては面白いが、事実ではあるまい。

次に、自民党による巻き返しが背景にあるという説だが、権力を失った側があらゆる手段を使って現政権を打倒し、再び政権の座に返り咲こうとするのは極めて当然のことだ。
政治というのは、突きつめれば権力闘争だ。
永年にわたって培ってきた権益や利権を、自民党がそう簡単に諦めるはずがない。
自民党寄りだった読売や産経などのマスコミも、いつまでマスコミ野党の座に甘んじるわけにはいかない。早くマスコミ与党に戻れるように、反民主党キャンペーンを繰り広げている。
新政権というのは、創るより守る方が難しいのだ。
政権の座を守るためには、相手に攻撃する余地を与えぬよう、首脳や幹部は身を清くしておかねばならない。
この点では、鳩山首相も小沢幹事長も失格だ。
「李下に冠を正さず」で、アレコレ言い訳をしても「後の祭り」。
これで政権を追われたとしたら、それは「身から出た錆」。
(続く)

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コメント

ブログ再開されたので安心しました。
「しばらくお休み」の案内があったので、
ちょっと心配しておりました。
今後もお元気で、落語や時局、そして
幅広いテーマについて、鋭い舌鋒を期待
しております。

投稿: 小言幸兵衛 | 2010/02/09 08:30

小言幸兵衛さま
コメント有難うございます。
たまたま親類やご近所の葬儀に所用が重なり、ここのところ寄席にもいけず、ストレスを溜めています。
「馬鹿も休み休み言え」なので、こちらも休み休みしながら細々と続けるつもりです。

投稿: home-9(ほめく) | 2010/02/09 13:59

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