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2010/03/20

鈴本演芸場・3/21夜「前売り完売」の怪!

落語協会は、今春あらたに4人の真打が誕生する。3月21日を皮切りに、都内の各寄席などで真打披露公演が行われる。
お目出度い行事として、毎年楽しみにしているファンも多いことだろう。
ところが、その初っ端の3月21日の鈴本演芸場・夜の部の公演に異変がおきている。
この日に鈴本に行こうと思いHPを見たら、「3月21日は、前売券完売のため当日券の販売はございません。21日の前売券をお持ちでないお客さまは、ご入場できませんのでご了承下さい。」と告知されているではないか。
しかし3月下席・夜の部は全席当日売りだけで、前売りはやっていなかった筈だ。

鈴本演芸場に電話して問い合わせしたところ、こういう答えだった。
『柳家三之助の出番である21,22,29日については、三之助自身が前売りをしていて、既に21日の席は完売している。
22日の分も三之助前売り分は完売で、鈴本では120席ほど確保している。
29日は余裕がありそうなので、三之助に直接問い合わせてみたらどうか。』
ということで、電話番号を教えてくれた。

いきなり電話もなんだから、三之助のHP(ブログ)のアクセスしたところ、「披露興行のチケットお申し込み」という欄があり、そこでは都内4軒(鈴本は終了していた)の寄席と国立演芸場での真打披露公演の申し込みを受け付けている。
これでは他の寄席でも、前売り完売という事態が起こりうるわけだ。
しかも不思議なことに、各定席のHPでは「前売り」について一言も触れていない。

このままいけば、何も事情を知らされていない客が寄席に行くと、いきなり「前売り完売」を告げられることになる。
これは余りに不親切だし、第一アンフェアーだ。
定席の興行権(チケット販売権)はそれぞれの席亭にある筈で、出演者のワクというのも存在するのだろうが、それが全席とか半分とかになるとしたら異常ではなかろうか。

お目出度い披露公演に水を注すようだが、今回の「前売り完売」は納得がいかないし、こんなことが常態化すれば、落語ファンの寄席離れが起きかねない。
関係者の一考を促したい。

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コメント

鈴本の前売のことで不快な思いをさせてしまってすみません。披露目のトリはその日の前売を特別に許されていますが、わたくしのご贔屓さんがその切符をお求めになりたいというお声がけをいただければ可能な限りお分けしたいというのはわたくしの正直な気持ちです。

今回はそれが初日に集中してしまいました。これはわたくしのコントロールできない出来事でした。

寄席のトリを勤めるということは、すなわち客席が満員になるための努力を惜しむわけにはいかないことをご理解くだされば嬉しいです。

他の日はまだお席に余裕がございますのでぜひお出かけください。

柳家三之助様
真打披露公演の初日をむかえる当日にコメントを頂き恐縮しております。
早速、本文に紹介させて頂きます。
今回の件は、興行主である鈴本演芸場側の不手際だと認識しています。
それもこれも、三之助さんの人気の高さに因るのでしょうが。

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