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2010/03/05

【寄席な人々】名人に二代なし

俗に「名人に二代なし」とあるが、
一つには、先代(師匠、父親など)があまりに偉大だと、どうしても後継者が見劣りしてしまう。
あるいは、先代が苦労して築き上げた芸や名声の上にのっかって、ややもすると二代目(後継者)は努力を怠る。
確かに、何かというと「先代は上手かったよなぁ」などと言われた日にゃ、たまったもんではないだろう。
歌舞伎の世界でもそういう傾向があったようで、芝居が好きだった私の両親がしばしば、「先代は名優だったから、次はきっと大根だよ」と語っていたのを憶えている。あの名代は偶数が良いとか、奇数が当りだとか、そんな表現もしていた。

大名跡の襲名が行われようとしている時に「縁起でもない」とお叱りを受けそうだが、落語の世界でもそうした傾向がある。
いわゆる名人・上手と言われる名跡も、なかなか二代とは続かないようだ。
ざっと、名前をあげてみよう。
桂文楽
柳家小さん
桂三木助
三遊亭金馬
三笑亭可楽
春風亭柳好
当代が現役の方もいるのでオサシがあったらお詫びするが、やはり二代とは続かないというのが大方の評価だろう。
なかには二代続けてイマイチという大名跡もあるが、それはさておき・・・。

こういう意見もある。
確かな芸を持っている噺家は、敢えて名跡を継ごうとしない。名跡にこだわる必要はないというわけだ。
それに対して、それより下のランクの噺家が名跡を継ぎたがると言うのだ。
かなり厳しい意見だが、名を取るか実を取るかの選択ということなのか。
その一方で、噺家にとって最大の目標は師匠の名前を継ぐことだということもあるらしい。
それぞれ、理屈は通っている。

これから大名跡を継ぐ落語家は、是非とも「名人に二代なし」などと言われないよう精進して欲しいものだ。

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コメント

>大名跡の襲名
圓生襲名の場合は円丈と鳳楽との一騎打ちという展開になってしまいました。
円丈「居残り左平次」鳳楽「妾馬」
一体、どうなることやら。2人とも好きな噺家なのでとても困るんですが。

福さま
コメント有難うございます。
9代続く桂文楽の名跡でも、代々の中には下手だった芸人もいて、そういう人は通称「セコ文楽」とよばれています。
誰が継いだにしても、「セコ圓生」にならないようにして欲しいものです。

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