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2010/04/15

豪華な顔ぶれで「鈴本演芸場4月中席・昼(4/14)」

平日の昼間に寄席なんて何年ぶりだろうか。
リタイアーしたら24時間フリーなどと思ったら大間違い、それなりに時間は拘束されるのだ。
鈴本の4月中席昼の部は、旬の噺家が顔を揃えて登場する。14日のように喬太郎が昼夜2回出演するというのは、近ごろでは珍しい。
会場にはスーツでカバン姿の人もチラホラ、羨ましいお仕事ですね。

<番       組>
前座・古今亭きょう介「たらちね」
柳亭市楽「転失気」
林家二楽「紙切り」
金原亭馬の助「権兵衛狸」
林家正蔵「祇園会」
昭和のいる・こいる「漫才」
柳家喜多八「小言念仏」
桃月庵白酒「四段目」
ダーク広和「奇術」
入船亭扇遊「一目上り」
~お仲入り~
大空遊平・かほり「漫才」
柳家喬太郎「幇間腹」
宝井琴柳「野狐三次より木っ端売り」
三増紋之助「曲独楽」
柳亭市馬「堪忍袋」

きょう介「たらちね」、前座になってまだ半年に満たないにしては、ちゃんと落語になっていた。

市楽「転失気」、前座噺と軽く思われがちだが、ポイントは和尚と医者の演じ分けにある。市楽は全くできていない。この人ネットでは評判が良いようだが、どうも私は感心しない。

馬の助「権兵衛狸」、軽く流したと思ったら、余興に百面相をやってくれた。かつては五代目小さんなども得意としていたが、最近ではメッタにお目にかかれなくなった芸だ。
こういうバカバカしい芸も絶滅させるのは勿体なく、誰かが継承しなくてはならないのだろう。

正蔵「祇園会」、この位置でこのネタを演る意欲は買うが、肝心の祭り囃子が未熟だ。声が割れるのも、効果を半減している。
現役では今休んでいる正朝が上手い。早く高座に戻ってこないかな。
話は変わるが、鈴本の今年のGW昼の部は「見たい、聴きたい、林家正蔵」だが、前売りがサッパリな様子。
この日もモギリでチラシを渡してPRしていたが、これは鈴本の企画倒れだ。
3300円払って前売りチケットを買うほどの落語家じゃありませんよ。

喜多八「小言念仏」、軽く十八番で。でもこのネタ、登場人物が一人だけという珍しい噺で、意外と難しいのだ。

白酒「四段目」、いいですね。第一「四段目」を演ろうという了見がいいじゃありませんか。
旦那、小僧、番頭の演じ分けもしっかりとしていて、芝居の所作も良く仕上がっていた。
この人、どこまで上手くなって行くのだろう。

広和「奇術」、寄席に出る他の手品師と違って、毎回新しいネタを仕込んでくるのに感心する。

扇遊「一目上り」、いつ見てもこの人の芸は本寸法で気持ちがいい。やはり古典はこうでなくちゃ。

喬太郎「幇間腹」、落語家というのは、ある種の「狂気」が必要なのかも知れない。
喬太郎や遊雀の高座を観ていると、そう感じることがある。
狂気とマゾヒズムで、喬太郎に敵う人はいない。

市馬「堪忍袋」、もう持ちネタといって良いだろう。市馬の高座、いつ聴いても上手いなぁと感心するし、安定感は抜群だ。
ただ1年間振り返って心に残るというような高座には、お目にかかったことがない。
そこに物足りなさを感じてしまう。

漫才の二組が低調だったが、全体としてとても充実した内容だった。

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コメント

> 白酒 この人、どこまで上手くなって行くのだろう。
おっしゃるとおりです。最近「転宅」を聴きましたが、あたたかく包み込むような語り口で、食べるのに夢中だった団体客の手を止めさせ、場内に笑いを巻き起こしました。

投稿: 福 | 2010/04/17 08:25

福さま
白酒ですが、一門で将来もし志ん生を継ぐとしたら、この人ではなかろうかと密かに思っています。
ナニよりあの明るさがいいですね。

投稿: home-9(ほめく) | 2010/04/17 18:42

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