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2010/04/30

とにかく楽しい「2人の夫とわたしの事情」@シアターコクーン

Photo渋谷Bunkamuraシアターコクーンで上演されているシス・カンパニー公演「2人の夫とわたしの事情」を、4月29日に観劇。
いちどナマの松たか子を見たいという実にミーハー的な発想からだった。いい歳してと言われそうだが、若さだけは失いたくないもの。
それと、ケラさんの芝居ならハズレがないという安心感がある。

原作:サマセット・モーム(ワオ!)
演出・上演台本:ケラリーノ・サンドロヴィッチ
翻訳:徐 賀世子
< キ ャ ス ト >
松たか子/妻:ヴィクトリア
段田安則/前夫:ビル
渡辺徹 /夫:フレディ
新橋耐子/母親:シャトルワース夫人
皆戸麻衣/メイド:テイラー
西尾まり/ネイリスト:デニス
池谷のぶえ/コック:ポグスン夫人
皆川猿時/成金:レスター・ペイトン
猪岐英人/弁護士:ラーハム
水野あや/ミス・モンモラシー

原作が書かれたのは1919年っていうから、第一次大戦が終わって間もないころ。
男たちは兵役にとられて何かと人手不足、おまけに物資不足。
出征した男の中には戦功を立てて勲章を貰うのもいれば、戦死する者も出てくる。
そういう時期に軍の中でうまく立ち回って、私腹を肥やす人間も出てくる。
いつの時代でも、戦争をめぐる状況というのは変わらないもの。
そんな時代のイギリスでのお話・・・・・
・・・・・・・。
愛する夫を戦争で失った妻は、夫の親友と再婚。
幸せな暮らしをしているところへ、戦死したはずの前夫がひょっこりと生還してくる。
美しい妻をめぐって 二人の夫のどちらかが家を出てゆくことになるのだが、何だかお互いに譲り合っているような様相を呈す。
はて?
二人の夫の運命と、妻の選択やいかに。

男と女、結婚と離婚、いつの時代になっても永遠のテーマだ。
ジコチューで我がままでヒステリックだが、美しくセクシーで、男から見ると可愛くてたまらない。
そんな彼女に翻弄される周囲の人間の姿に、客席は終始笑いに包まれる。
私も芝居でこれほど笑ったことはない。
この劇はシチュエーションコメディというジャンルになるそうだが、際どいセリフや絡みも多く、西洋艶笑譚という趣も。

演技陣では、主演の松たか子の熱演が断然光る。
セクシーで可愛くてシタタカで突き抜けていて、それでいながら周囲の状況を察すると寂しそうな表情を浮かべる、その瞬間が実にいい。
結婚して上品な色気に一段と磨きがかかったようだ。
この役は松たか子以外の配役は思い浮かばない適役だし、芝居の上手さに脱帽。
前夫役で吹っ飛んだ演技を見せる段田安則、一見誠実そうで裏では派手な女遊びという夫役の渡辺徹(実生活もそうかな?)も好演だった。
母親役の新橋耐子が貫録を見せ、成金軍人役の皆川猿時と、代演で弁護士役をつとめた猪岐英人の怪演も印象に残った。
水野あやを始め脇の女優陣は、いずれも出番が短いにも拘らず、存在感を示した。
要は、出演者全員が素晴らしい出来だった。

セリフが良くこなれていたしテンポも良かったのは、やはりケラリーノ・サンドロヴィッチの腕前だ。

公演は5月16日まで。

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第一次大戦終結後のイギリス。 若く美しいヴィクトリアは戦争で夫ビルを亡くすが、その後夫の親友だったフレディと再婚。母親のシャトルワース夫人は度々娘の様子を見に来るし、戦争成金のペイトンはヴィクトリアを崇拝し、何かと彼女の面倒を見てくれているなど、2人の子供に囲まれながら幸せな生活を送っていた。 ところがそこへ、死んだはずのビルが帰国してくる。捕虜収容所に囚われていて、今まで連絡できなかったというのだ。 ヴィクトリアを巡って、ビルとフレッドのすったもんだの大騒動が起きるのか? ・・・と思いきや... [続きを読む]

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