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2010/04/07

【寄席な人々】休演と代演

予定されていた芸人が出演できなくなるのが「休演」で、代わりの芸人が出演するのが「代演」。
寄席の主任(トリ)が代演の時は、「代バネ」ともいわれる。
いわゆる「落語会」では稀で、「独演会」となると代演は有り得ないが(例外はある)、寄席(定席)では頻繁におきている。
休演の理由というのは多くは別に営業がある場合で、病気や事故というのもある。
寄席は10日間興行なので、その間に他の仕事が入っているケースが多い。

かつての寄席では人数が揃わず、同じ芸人が2回高座に上がるというケースもあったが、今はまず無いだろう。
池袋演芸場で出番の人が電車事故で到着が遅れて、短い時間を前座がつないだことがあったが、他の寄席では経験がない。

当日の定席の出演者は、落語協会については毎日HPで公開されていて、鈴本演芸場と池袋演芸場のHPでも表示されている。
一方、落語芸術協会(芸協)では公開されていないので、当日その寄席に行ってみなければ分からない。
いずれにしろ、ネットを使っていない方は事前のチェックのしようがない。
お目当ての人があってせっかく足を運んだのに、代演でガッカリされた経験のある人は多いだろうが、寄席という空間はそれだけ「ユルイ」もので、お客も予想外の芸人の高座が見られたという位の余裕がいるのかも知れない。

不満が出るのは、代演で出てきた噺家のなかで、明らかに手抜きする者がいることだ。
「OOは、今日は別の割のいい仕事に行っておりまして」などと言い訳を始めて、漫談かなにかでお茶を濁されると、騙されたような気分になる。
他の人の代りに出るのだから、気分が乗らないのは分からないでもないが、客には関係のないこと。
やはり出演した以上は、真面目にやって欲しいと思う。
もう一つ注文をするなら、なるべく本来の出演者に近い人に代演して欲しい。
特にトリや仲入り前に出る中トリの代演では、そうした配慮が必要だと思う。

それに比して落語会や独演会は一日だけの興行なので、休演が少ない。とりわけ独演会では急病でもなければ休演はないし、その場合は公演そのものが中止になってしまう。
最近の落語会では、三遊亭白鳥の代演で柳家喬太郎というのがあったが、これだと何だか儲かったような気分になった。

手元のCDでは、昭和39年10月31日の東宝演芸場で、急病の三代目三遊亭金馬に代わり古今亭志ん生が高座をつとめているのがある。
随分とまた豪華な代演だったわけだ。
しかも志ん生は昭和36年に脳出血で倒れていて、口が不自由な状態での高座だったにもかかわらず、34分かけて「わら人形」を演じている。
こういう代演なら、さぞかし観客は感激したことだろう。
独演会での代演では、「包丁」のネタが上手く仕上がらなかった立川談志が、急遽六代目三遊亭圓生に代演してもらったという有名なエピソードがあるが、詳しくは「赤めだか」に載っていたように思う。

今日は休演と代演の一席、お粗末さまでした。

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コメント

いつも拝見しております。
寄席の2度上がりですが、ここ数年でもありました。
入れ替えなしの末広亭で金馬師匠や川柳師匠、小袁治師匠が昼夜ともに出たことがありました。
また、芸術協会もHPに「本日の寄席」という欄ができていて、出演者を確認できるようになっています。(携帯電話からは無理なようですが。)

トシ坊さま
コメント有難うございます。
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