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2010/06/27

#8三田落語会・昼席

東京三田の仏教伝道センタービルで隔月に開かれる三田落語会、6月26日で第8回を迎えた。
次回の落語会を会場で先行発売する仕組みなので、整理券を求めて開場前から人が集まっている。
毎回、実力者を二人招き、それぞれ2席ずつタップリと聴けるというのは、昨今ではかなり贅沢な部類になりつつある。
「本格・本寸法の落語を楽しく演じ、楽しく聴く」という主催者の意図が浸透してか、着実に固定ファンが増えているようだ。

前座・柳家おじさん「平林」
入船亭扇遊「お見立て」
マクラで「睦会」のことが紹介されていたが、そう言われれば「扇遊・鯉昇」の二人は長い付き合いになるわけだ。
ちかごろ鯉昇が可愛いといって若い女性にもてると言っていたが、分かる気がする。師匠の春風亭柳昇もやはり若い女性に人気があったっけ。DNAかな。
「お見立て」だが、扇遊は上手いんだなとシミジミ感じてしまう。
このネタの一番肝心なところは若い衆の喜助の描写だが、花魁と客の間に入ってうろたえる悲哀を扇遊はクッキリと描いていた。
目を指でつついてムリヤリ涙を流す演出はオリジナルか。

瀧川鯉昇「へっつい幽霊」
メニエル氏病の持病があってスポーツが苦手という話題から入って、骨を強くする薬の話、湘南のトンネルに出たという幽霊の話というやや長めのマクラをふって本題へ。
演者によって多少筋が異なるが、鯉昇のはほぼ三代目三木助の演出に沿うものだった。近年ではこの三木助と家元・談志の名演がある。
幽霊を丁半賭博のあげく大金をまきあげるというこのネタは、熊五郎の人物像が肝要。
前にあげた二人の、粋でイナセな人物像に比べ、鯉昇はややベタッとした印象を受けた。そのためか、噺全体にメリハリが欠けていたように思う。
もしかして、鯉昇は颯爽とした人物は苦手なのかもしれないと思った。

~仲入り~
瀧川鯉昇「蛇含草」
マクラで映画「必死剣 鳥刺し」の勘定方で映画初出演すると紹介あり。殿様の妾に虐められる役だそうで、凄まじいイジメを受けてまるで自宅にいるようだったと笑わせる。
個人的なことだが、この「蛇含草」はどうも苦手なのだ。理由はオチで、ついついあの光景を頭に描いて、ゾッとしてしまう。下手な怪談よりよほど恐い。
それは別にして、夏場の暑い時期に焼いた餅を食う、その食いっぷりの面白さには十分堪能した。
餅を食うと鯉昇の長い顔がよけいに長く感じる。

入船亭扇遊「佃祭」
主人公である神田お玉が池で小間物屋を営む次郎兵衛、祭好きの風流人で、身投げを助ける侠気があって、女性好き(多分、だから女房・たまがヤキモチになったんだろう)。
この人物像を扇遊は見事に描いていた。
次郎兵衛と助けられた女と、その亭主・金太郎の間のヤリトリは一編の人情ドラマを見ているようだった。
時間の関係か演出なのか、肝心の「くやみ」の場面が短く省略されていたが、この噺の魅力は十分伝わった。

4席そろって季節感のある出し物で、蒸し暑さを吹き飛ばしてくれた。
お陰で爽快な気分で家路につくことができた。

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コメント

>扇遊は上手いんだなとシミジミ感じてしまう
本当に語り口がきれいな師匠です。いつぞや聴いた「たらちね」は良かった・・・
ところで、最近笑ったエピソードがあります。勢朝によると、志ん朝が地方興業の後、客に「あなたも笑点に出られるように頑張って」といわれたとか。

投稿: 福 | 2010/06/28 06:53

福さま
師匠の仕込みが良いせいか、入船亭一門は語り口がしっかりした人が多いですね。
志ん朝が・・・、そうですか。
落語家で一番上手い人たちが“笑点”に出ていると思っている人が多いですから。
でもその時の志ん朝、一体どんな反応をしたんでしょうね。

投稿: home-9(ほめく) | 2010/06/28 11:14

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