#14たから寄席@寳幢院
東京は南のドンズマリ、西六郷にある寳幢院(ほうどういん)で定期的に開かれている「たから寄席」、その第14回が8月7日開かれた。
カンカン照りの日差しを浴びて会場へ向かったが、今回は本堂ではなくクーラーがきく別室ということで一安心。部屋はひとまわり狭く、およそ50名ほどの入りか。
団扇とウーロン茶500mlボトルのサービスが付いていたのも嬉しい。
< 番 組 >
橘家圓十郎「犬の目」
柳家三三「二十四孝」
~仲入り~
圓十郎/三三「トーク」
柳家三三「ダイヤルMを廻せ」
橘家圓十郎「お菊の皿」
途中のトークやマクラの中で、「ヘェー」と思わされたことがあった。
この会は「圓十郎&三三の二人会」という企画で、真打になったのは圓十郎が1年先輩なのだが、三三が中心で圓十郎に声をかけたという経緯のようだ。
池袋8月下席で三三と正蔵が交互にトリをとるのだが、ここでも三三が圓十郎に出演を依頼したとのこと。
寄席の世界はやはり集客力が強いものが主導権をとれるということを、改めて認識した。
厳しい世界ですね。
芸風も体形も対照的な二人が、どんな高座を見せてくれるだろうか。
柳家三三の1席目「二十四孝」。
このネタ、意外と難しいんだなと感じさせられたのは、圓生と先代圓楽の録音を聴いてからだ。これが二人ともダメ。
唄うように語った三代目春風亭柳好が良い手本で、この噺は会話に軽快なリズムが必要で、リズム感がないと間延びした退屈なものになってしまう。
その点、三三の喋りには独特のリズムがあり、心地良く聴けた。
ほとんどフルバージョンだったにも拘らず、飽きさせない。
乱暴者として描かれる八五郎をトボケタ性格に設定し、サゲも独自なものに変えていたが、これはこれで成功していた。
2席目は珍しく新作で「ダイヤルMを廻せ」、かつてのヒッチコック映画のタイトルから借用か。
オレオレ詐欺の話題に人情話をからめたストーリーだったが、ここでも三三の語りの上手さが生かされていた。
天性もあるだろうが、趣味は講談で毎日聴いているとある。
そうした日ごろの鍛錬が大事なのだ。
さて圓十郎の高座だが、2席とも真打のレベルとは言い難い。
明るいし、マクラやトークはそこそこ楽しめるが、本題にはいるとどうも宜しくない。
先ず、滑舌があまり良くない。
それに加えて明らかに稽古不足が原因と思われるが、会話で同じセリフの繰り返しが多い。
プロである以上、きちんと稽古をして仕上げてから高座にかけるべきだろう。
主催者(司会者)が、出身の長野と住まいのある千葉が活動の中心で、東京では珍しいと紹介していたが、ムベなるかな。
「面白い落語家を目指す」という志向はよいが、「笑われる」より「笑わせる」話芸を磨いてほしい。
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