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2010/11/17

日本の大学生、勉強してますか?

来春卒業予定の大学生の就職内定率が、10月1日時点で57.6%と、調査を始めた1996年以後最低の水準となっている。
不況と経済の先行き不透明の中で、企業が新卒の採用を控えているためだが、企業の中には国内からの採用を抑える一方、中国や韓国などの海外からの採用を増やすケースが現れている。
経済のグローバル化は、いまや学卒の採用にまで及んできており、海外の学生とも競合するという厳しい段階を迎えつつあるようだ。

ところで、大学生が勉強しないことにかけては、恐らく世界の中でも日本はワーストではなかろうか。
数年前中国を訪れた際に、大学を出て日系企業に就職したばかりの中国人女性から話を訊くチャンスがあった。
彼女は大学で初めて日本語を習ったのだが、4年間の勉学により新聞が読め、日本語で簡単なビジネス文書が書けるようになり、日本人と電話でスムースに会話が出来る程度にまで上達した。
在学中は学校から帰ると深夜に至るまで勉強、そんな生活が月曜から土曜までの毎日、4年間続いたそうだ。
日曜はというと、学費を稼ぐために朝から晩まで家庭教師のアルバイト、もちろん遊ぶ時間など一切なしの生活。
同級生たちも同じような学生生活を送っていた由。
中国も大学生の就職難という事情は同様で、なんとか就職できるように、みな必死で勉強しているそうだ。
そうした努力の結果彼女は、母国語の中国語に日本語、加えて英語も習得し、希望通り日系企業に入社することができたというわけだ。
果たして日本の大学生で、これに匹敵する努力をしている人はどれ位いるだろうか。

少子化が進む中で、各大学は学生を確保するために推薦枠を増やし、今や入学者の約5割が推薦入学といわれている。
入試がなくなれば高校生は勉強しなくなる。
ある調査によれば、高校生の家庭での学習時間が日本では1日平均1時間程度だが、例えば韓国の場合は平均9時間とされる。
もうこの時点で大きく差がついている。
これもあるサイトからの引用だが、今年の米国ハーバード大への留学生の内、韓国人は200人、中国人は300人いるのに対し、日本人は1人だけだったという。
留学希望者が減ったというよりは、ハーバードに受かる日本の高校生がいなくなってきたのだろう。

勉強しない高校生なら、大学に入っても勉強しない大学生になっていく。
経済的理由で進学ができない、勉学が続かない、そうした学生に対し社会的支援を行うことは大賛成だ。
奨学金の貸し付けなどとケチなこといわず、全額支給したら良い。
但し前提として、一定の学力レベルがあり(中学レベルじゃ困る)、勉学の意欲に燃える学生に限る。
勉強したくない学生に、大切な税金を使う必要はない。
ここは一つ「授業仕分け」で、予算を有効に配分したいところだ。


病み上がりなので、ボチボチと・・・。

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コメント

復活(?)おめでとうございます。
そして、「病み上がり」とは思えない、舌鋒鋭い正論に、ただただ拍手です。
私自身は大学時代に体育会に所属していたため、勉学よりはスポーツに励んだわけですが、しかし、今日の学生に比べれば勉強しました。
社会人になり、一時は人事部門で採用業務を経験しましたが、そこで日本の大学生のふがいなさに愕然としたことを思い出します。
その後の異動で海外出張なども数多く経験し、海外にいる時に、日本人であることをしみじみ感じるとともに、これからの世界レベルでの人材競争への憂いを募らせたものです。
いろんな理由が挙げられますが犯人探しをしていても始まらない。この就職難を機に、あらためて「大学教育」という問題について真っ当な議論が活性化し、日本の国家存続の危機という認識で世界的な視野で人づくり、国づくりを考えなければ、本当に危ない状況です。上海のバーに勤める若い娘が辞書を片手に3カ月もするとカタコトの日本語を話すようになる現実を、競争から遠い温室で育った若者たち自身が体験する必要があるのかもしれません。あのハングリー精神は凄い。そして、戦後の日本人には、それがあったはず。
少し、熱くなりすぎ、失礼しました。

投稿: 小言幸兵衛 | 2010/11/17 18:02

小言幸兵衛様
コメント有難うございます。
資源の無い日本が驚異的な成長を遂げ、先進国の仲間入りができたのは技術力であり、それを支えた教育システムであったのですが、もう一つ大事なことは国民のハングリー精神だったと思います。
ここの部分を抜きにした議論は意味を成さないと思われます。
改革の方法として例えば、大学入学資格試験制度のようなものを創り、この試験に合格しなければどこの大学にも入れないようにする。
その代わり、この試験に合格さえすれば、年齢や学歴に関係なく大学入試を受けられるようにする。
入試に合格して、なおかつ経済的に困窮している場合は、奨学金を無償で供与する。
等、等。
抜本的な改革が必要かと考えます。

投稿: home-9(ほめ・く) | 2010/11/17 23:24

「70社受けたけど、まだ内定は一つもありません。」大学生の内定率が57%。マスコミは可哀想な学生を取り上げ、政府の対策が悪い。企業が採用を絞っている。景気は最悪だ。と、煽ります。私は各社掘り下げの足らない取材にいらだっています。学生を不安にさせパニックを引き起こすだけの報道です。また、不安心理に付け込んだ業者の営業補助になっています。
確かに今学生さんの就職は困難です。しかし問題は政府が、企業が、雇用が、とマスコミが連呼する単純な問題ではありません。
(1)大学、学部の新設、増設をすすめすぎた文部行政の失敗。
 若者の数は減っているのに、反対に大学生の数は、1985年は185万人。2010年には288万人と100万人も増えています。猫も杓子も大学進学。AO入試や推薦入試でほぼ無試験で入る子が増えました。そんなに都会で大卒の仕事が正社員であるわけないのです。大学が増えすぎたツケが学生にきているのです。
(2)学生の都会、大企業志向
そして、大学生たちが希望するのは都会の大企業や有名企業、人気業界。これらの採用のパイは決まっているから、当然、枠からはみ出る人が大量に出てきます。一方中小企業は採用意欲が旺盛なのです。農林水産業や介護の現場では人出不足です。徳島県などは県をあげて第一次産業助成をしています。3Kを嫌い、自分の実力アップに努力せず「70社受けました。何処も採用してくれません。」と嘆くのは、おかしいのです。
(3)そもそも学生の質の低下
「分数の足し算もできない大学生が増えている。」と、大学生の学力の低下をかつて大きく取り上げたマスコミが今度は、そのレベルの学生たちが内定をもらえないと騒ぎ立てるのはそもそも論としておかしい。テレビ局も新聞社も自分達は採用数を抑え、かつ早期に採用活動をしておきながら、です。よくわからん勉強内容の大学へ無試験で入り、だらだらすごしてネット中毒になっている非リア充が厳しい就職試験の面接試験で敗退するのは当たり前なのです。無試験進学+ネット&携帯文化の相乗効果で今学生の質は非常に低下しているのです。

投稿: やまだ | 2010/11/23 13:27

やまだ様
コメント有難うございます。
大変良く纏まっているコメントですので、別途エントリーで全文引用したいと思いますので、ご了承願います。

投稿: home-9(ほめ・く) | 2010/11/23 14:44

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