« 初笑い!桂三枝の爆笑特選落語会(2011/1/8昼) | トップページ | 深刻な「日本人の性意識」 »

2011/01/11

柳家三三・桂吉弥ふたり会(2011/1/10)

1月10日、紀伊国屋サザンシアターで行われた「柳家三三・桂吉弥ふたり会」へ。
東西の人気者二人が2席ずつ、うち1席はネタ下ろしという趣向の会だ。

<  番 組  >
開口一番・桂吉之丞「動物園」
桂吉弥「河豚鍋」
柳家三三「五人廻し」
~仲入り~
柳家三三「高砂や」
桂吉弥「猫の忠信」

吉弥の1席目「河豚(ふぐ)鍋」、マクラで今年のNHK大河ドラマに出演する予定だったが、共演者とのスケジュールが会わず実現しなかったと明かし、その役は和泉元彌が演じることになったと語ると、場内から「オー!」という反響。あまりにイメージが違うということか、和泉元彌がそれほどヒマなのかということか、どちらの反応だったのだろう。
軽いネタでと前置きしての「河豚鍋」だが、季節感があって良いチョイスだったと思う。
東京ではフグ料理というと高級というイメージだが、大阪で「てっちり」や「てっさ」というとグッと庶民的な感じになる。実際に値段も安い。
このネタは東京でも演じられるが、やはり上方に相応しい演目ということになる。
2席目はネタ下ろしで「猫の忠信」、後半が次第に怪談噺、芝居噺になってゆくという難しい演目だ。
熱演だったが、猫になってからのセリフ回しや所作が今ひとつ。
歌舞伎の「義経千本桜」の忠信の動き(あちらは「狐」だが)を研究したら、もっと良い出来になると思う。

三三がTVの「情熱大陸」に出てから、街で声がかかる事が多くなったという。メディアの影響力はやはり強い。
三三の2席目「高砂や」、もう十八番といって良いだろう。
このネタをここまで面白くしたというのは大したものだと、いつも感心する。
1席目の「五人廻し」はネタ下ろし。
このネタ、近年では立川談志がベストで、あれを越えられる人は暫く出ないのではなかろうか。
前払いで座敷へ上がったのはよいが、いつまで経っても花魁は来ない。こんな不条理にジリジリと耐えながら、そこは江戸っ子。2階回りの若い衆に文句をいう時も、恰好をつける。
そこの按配が難しい。
5人の客に花魁、喜助という7人の登場人物の演じ分けも勘どころとなる。
さて三三の高座だが、初演にしては上出来だったと思う。
ただ最初の客の啖呵は、もうちょっと颯爽とやって欲しい。あそこは前半の山場なのだ。

二人の程よい緊張感も伝わってきて、新年早々気持ちの良い会だったと思う。

|

« 初笑い!桂三枝の爆笑特選落語会(2011/1/8昼) | トップページ | 深刻な「日本人の性意識」 »

寄席・落語」カテゴリの記事

コメント

桂吉弥は「ちりとてちん」というNHKの朝ドラに出演していました。それについて川柳川柳が高座でこんなことを語っていました。「あのドラマに出てくる役者の落語は偽せ物だと思って見ていたら、一人だけうまいのがいる。家族に尋ねたらそれが吉弥だった。なんだ、本物か」
川柳師の魅力は飾らない、率直な語りにあると思っております。申し遅れましたが、今年もよろしくお願いします。

投稿: 福 | 2011/01/15 07:15

福様
本年もご贔屓のほど宜しくお願いいたします。
吉弥は上方落語の若手のホープで、ソフトな語り口は東京でもファンが増えているようです。
ただ大阪の落語界には強烈な個性の持ち主が多く、その中で地位を確保するのは並大抵ではないでしょう。
米朝タイプのスケールの大きい噺家になるよう期待していますが。

投稿: home-9(ほめ・く) | 2011/01/15 10:19

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/82117/50555357

この記事へのトラックバック一覧です: 柳家三三・桂吉弥ふたり会(2011/1/10):

« 初笑い!桂三枝の爆笑特選落語会(2011/1/8昼) | トップページ | 深刻な「日本人の性意識」 »