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2011/01/29

「J亭談笑落語会 花鳥風月 月Part2」(2011/1/28)

1月28日、JTアートホール・アフィニスで開かれた「J亭談笑落語会 花鳥風月 月Part2」へ。
鯉昇、喬太郎の豪華ゲストを迎えて、談笑の2席はネタ出し。
<  番組  >
立川談笑「疝気の虫」
瀧川鯉昇「千早振る」
~仲入り~
柳家喬太郎「オトミ酸」
立川談笑「三味線栗毛」

談笑の1席目「疝気の虫」。早大在学中、スペイン語の履修で苦労したというマクラを振っていたが、私はどうもこの手の話を落語家がするのを好まない。自虐ネタなら別だけど。
舞台を長崎から江戸に向かう船中に変えて、ストーリーも大幅に手を入れていたが、あまり成功してとはいえない。
余談だが、蕎麦の食い方が下手だ。
昨年聴いた、同門の志らくの高座の方が軽妙洒脱で遥かに面白かった。

鯉昇「千早振る」。体温計が見当たらず、寒暖計で熱を測ったというマクラから本題へ。
十八番といえる鯉昇のこのネタは完成度が高く、いつ聴いても大笑いする。
オチを含めて毎回マイナーチェンジがあるのもご愛嬌。

喬太郎「オトミ酸」。春日八郎の「お富さん」の歌詞を使った「千早振る」のパロディー。
もちろん仲入り前の鯉昇のネタを受けたもので、喬太郎がよく使う手だ。
談笑の会だからこのネタにと言っていたので、もしかすると談笑落語の特長である「改作」を意識したものかも知れない。
かなり強引な手法だが、面白く聴かせてくれた。

談笑の2席目「三味線栗毛」。このネタ「喬太郎さんが得意にしているんだそうですね」と言っていたが、知らなかったとしたら不勉強。
「三味線栗毛」は喬太郎によって現代によみがえったといっても過言ではない。
ストーリーは。
老中・酒井雅楽頭の次男・角三郎は、五十石の捨て扶持をもらって下屋敷で部屋住みの身。
大名の倅といえども次男以下は、大名を継ぐことはできない。
ある日、読書で肩がこった角三郎が用人の清水吉兵衛に頼み、按摩を呼んでもらう。名を錦木という。
療治がうまくて話がおもしろいので、角三郎は大いに気にいる。
錦木が角三郎に対して将来必ず大名になる骨格をしていると言うと、角三郎は冗談半分に「もし、おれが大名になったら、お前を検校にしてやる」と約束する。
やがて錦木は大病にかかり、一月も寝込んでしまう。
見舞いに来た同じ長屋の者に「あの下屋敷の酒井の若さまが、兄貴の与五郎が病身とあって、思いがけなく家を継ぎ大名になった」という話を聞き、飛び上がって布団から起き出し・・・。

談笑の演出はオリジナルに対して、角三郎が長屋で寝込んでいた錦木の見舞いに行く所と、大名になった角三郎が再び長屋の錦木を訪れ「約束通り検校にしてやる」と告げてそのまま乗馬させる所に、それぞれ変えていた。
武士の世の中では有り得ないことだが、劇的な効果を狙い、また限られた時間にオチまで持ってゆくために、こうした改変を行ったものと思われる。
しっかりとした語り口とセリフの間の取り方が上手く、良い出来だったと思うのだが、なにせ頭の中に喬太郎の「三味線栗毛」が思い浮かび、比べるとやはり見劣りするのは否めない。
それと、錦木の手や指先の使い方は、もう少し工夫が必要か。

この日もそうだが、談笑の独演会は前売り完売が続いているようだ。
そんな談笑を昨年から今年にかけていくつか観てきたが、世評の高い割には、それほど高座が優れているとは思えない。
それと、時おり垣間見せるイデオロギー臭が少々鼻につく。
もう、暫くはイイかなというのが、私の感想である。

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