フォト
2024年9月
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30          
無料ブログはココログ

« 「八百長」は相撲文化 | トップページ | 慎太郎よ、いい加減にせい! »

2011/02/06

鈴本演芸場2月上席中日・昼(2011/2/5)

立春が過ぎ一気に暖かくなってきた5日、ぶらりと鈴本演芸場2月上席中日昼の部へ。
本寸法の顔付けが揃い、立ち見も出る満員盛況。

<  番組  >
前座・三遊亭ございます「子ほめ」
古今亭志ん吉「垂乳根」
翁家和楽・小楽・和助「太神楽」
古今亭志ん丸「強情灸」
五明樓玉の輔「紙入れ」
ホンキートンク「漫才」
三遊亭萬窓「締めこみ」
金原亭馬生「親子酒」
カンジヤマ・マイム「パントマイム」
五街道雲助「初天神」
-仲入り-
松旭斉美智「マジック」
柳亭燕路「短命」
柳家小満ん「浮世床」
ホームラン「漫才」
古今亭志ん輔「お見立て」

寄席というのは、世界的にみても稀有な演芸形態ではなかろうか。
個人(又はグループ)がそれぞれ個々の芸を競いながら、全体として主任(トリ)を中心としたアンサンブルを形成している、そんな演芸など他国では例が無いと思われる。
そのアンサンブルも誰か演出家がいるわけではなく、個々の芸人による自主的なものだ。いうなれば巧まざる演出というわけだ。

この日の落語の演目をみても、古典落語という共通性を有しながら、「強情灸」「お見立て」のような古今亭の十八番(おはこ)もあれば、「初天神」のような季節感のあるネタや、「短命」「紙入れ」のような艶笑譚もあるというように、実に多彩だ。
こうした中にカンジヤマ・マイムのような異質とも思える色物が入っても、ピタリと納まるところが寄席の懐の深さといえよう。
寄席の魅力を改めて感じた次第。

萬窓「締めこみ」、いつも本格的な古典を聴かせてくれる噺家で、好きな芸人のひとり。
この日の高座で不満をいうと夫婦喧嘩の場面で、肝心な「ウンか出刃か、ウン出刃か」がカットされていたのは残念。
馬生「親子酒」、このネタはこうしてサラリと演じた方がよい。
馬生の酒の注ぎ方飲み方がキレイで、こうした細かな所を若手は見習って欲しい。
雲助「初天神」、少し急ぎ足だったが、最後の凧揚げの場面まで演じた。
金坊の仕種が可愛らしい。
小満ん「浮世床」、短い時間に「本」と「夢」を。
芸に艶があるし、ジワっとくる上手さに感心する。
トリの志ん輔「お見立て」、志ん輔のこのネタは3回目だが、この日の出来が最高。
先ず、高座に気合が入っていた。
登場人物の杢兵衛旦那、喜瀬川花魁、喜肋の造形が鮮やか。
特に喜助の喜怒哀楽の表情変化が巧みだった。
最近聴いた「お見立て」の中では、ベストと言って良い。

寄席の楽しさを満喫して、気分よく帰宅。

« 「八百長」は相撲文化 | トップページ | 慎太郎よ、いい加減にせい! »

寄席・落語」カテゴリの記事

コメント

私は昨日行ってきました。
やや志ん輔、生彩をかいたかな。

佐平次様
そうですか、志ん輔は出来不出来が割合はっきりしている噺家だと見ています。
「お見立て」も過去の2回はどうも感心しなかったのですが、5日の高座は上出来でした。
これもまた寄席の楽しみの一つではありますが。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 鈴本演芸場2月上席中日・昼(2011/2/5):

» 負けるな志ん輔 上野鈴本演芸場二月上席昼の部 [梟通信~ホンの戯言]
名古屋市長&愛知県知事の圧勝は予想通りだった。 首長新党なるものが今後どう変化していくのか警戒しなければなるまい。 たとえば菅や仙石が国会のことを気にしないで思ったことをなんでもやれる状況は考えるだに恐ろしい。 (久しぶりに旭川ラーメン) などと思いつつも足は上野鈴本に向かう。 和楽社中の太神楽曲芸のお囃子で「六段」が聞こえる。 テントンシャン、シャシャテツトンコロリツ、トンコロリツシャン、、 叔母がくれたのだったか何もない我が家にあったひと棹の琴を母が弾くのをマネして俺も弾いたこ... [続きを読む]

« 「八百長」は相撲文化 | トップページ | 慎太郎よ、いい加減にせい! »