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2011/02/02

「八百長」は相撲文化

大相撲の野球賭博事件で警視庁が押収した力士の携帯電話から八百長(無気力)相撲をしていたことを伺わせるメールが見つかった問題で、日本相撲協会は2月2日、東京・両国国技館で臨時理事会を開き、疑惑をもたれた力士を呼び出し事情をきいた。
呼び出しを受けたのは、幕内の翔天狼、光龍、豊桜、十両の旭南海、若天狼、清瀬海、元幕内で現在幕下の山本山、元十両で現在幕下の白乃波、三段目の恵那司に、1月の初場所限りで引退した元幕内春日錦の竹縄親方らの計12人。
この日の事情聴取ではいずれも八百長の確証は得られなかったとのことで、今後は第三者による特別調査委員会を設置して、事実関係の調査に乗り出すことを決めた。

夕方から行われた放駒理事長の記者会見では、八百長は過去には一切なく、今回新たに起きた問題だと強調していたが、誰も信じる人はいないだろう。
相撲の八百長には永い歴史があり、恐らくは現在も続いていると思われる。
その中でたまたま今回、証拠をもって明らかになったに過ぎない。
講談や落語などの古典芸能の世界では、相撲の八百長の話はしばしば題材として、しかも多くは美談としてとり上げられている。
してみると、八百長は相撲文化であるといえよう。

メールのやりとりが、当時十両だった力士が中心となっていたことに注目したい。
力士は十両以上は関取と呼ばれ、給金も出れば付き人もつく。
幕下以下とは天と地の差だ。
長く十両に滞留している力士同士が、お互いの身分を守るため星の貸し借りをやりながら、いわば共済組合みたいになっているという話は、昔から知られていた。
八百長報道をきいても、やっぱりそうかという印象しかない。
地方巡業では必ず地元力士が活躍するという「お約束」になっており、そうした日常の延長に八百長が存在しているとも考えられる。

私は相撲ファンというほどではないが、好きで時々本場所も観にいく。
人によりけりとは思うが私の場合、大相撲はスポーツとして半分、伝統芸能として半分楽しんでいる。
極端にいえば、多数の力士が一座を組んで興行を打っている、そんな風にもみている。
その間には、八百長もあれば真剣勝負もあるのだろうと。
ある種のいかがわしさも、大相撲の魅力の一つだと思っているのだが。
やれ国技だ公益法人だのと言われるが、元々がそれほどの存在ではない。

八百長が明らかになれば、厳正な処分が下されるのは間違いない。
そうした浄化作用の結果、これからの大相撲が益々魅力的になっていくのかどうかは別の問題だ。

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コメント

>落語などの古典芸能の世界
「佐野山」がそうでしょうか?僕は禽太夫で聴きましたが、彼の風貌とマッチしていて、楽しかったことを憶えています。

福様
仰るとおり、落語では「佐野山」が代表的でしょう。
余談ですが、立川談志の「相撲風景」でも八百長について少し触れていますが、このネタは談志の隠れた傑作ではなかろうかと、密かに思っています。

八百長かといわれてそうですと答えたら八百長じゃなくなります。
訊かぬが花です。

佐平次様
サラリーマン生活の実感からいいますと、ホントに真剣に仕事に取り組んでいるのは、およそ2割程度でした。
相撲社会もあまり変わらないのかなと見ています。
所詮は見世物ですから、あそこまで大騒ぎする必要はあるのでしょうか。

佐平次さんへの返信コメントを読ませていただいて、私が持っている小三治の『高砂や』のマクラを思い出しました。
「仕事なんてぇもんは、のべつ気合を入れてやるもんじゃないですよ・・・ここ、という時に気合を入れる。そうすりゃ、上役が、『おっ、やるな、あいつ!』となる」といった内容です(笑)
下衆なマスコミが騒いでいますが、今や“ジャーナリスト”という言葉も死語なのでしょうか・・・・・・。情けない。

小言幸兵衛様
TVや新聞などのマスメディアは八百長批判一色ですが、私の周囲の多数意見は全く逆です。
だいたいマスメディアほど八百長が日常化されている業界は、他にないでしょうね。
大切な情報は隠蔽し、どうでも良いことを横一線で報道している。
もし大相撲の八百長が不正であるなら、なぜ大手メディアは今迄見て見ぬ振りをして伝えてこなかったのか。
それが今になって急に正義ヅラして糾弾し始めているのですから、滑稽なだけです。

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