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2011/03/27

二兎社「シングルマザーズ」(2011/3/26)

Singlemothers_2

3月26日、東京芸術劇場・小ホール1で行われた二兎社公演36「シングルマザーズ」を観劇。
開演に先立ち、作者の永井愛より、本公演が地震の影響で数日中断したことと、この日の公演に来場してくれた観客への謝意が表された。
永井愛の芝居にハズレ無しという安心感と、沢口靖子がお目当て(ミーハーだな)。
テーマのせいかお客の多くは若い女性で、爺さんとしては少々こっぱずかしい思いだ。

作・演出:永井愛
<  キャスト >
沢口靖子/上村直
根岸季衣/高坂燈子
枝元萌/大平初音
玄覺悠子/難波水枝
吉田栄作/小田行男

作者の永井愛によれば、劇団のスタッフの一人が母子加算復活を求める投書が新聞に掲載されたのを偶然読んだことが、作者に「書け」と囁くきっかけとなった由。
ストーリーは。
オンボロアパートの一角にシングルマザーの支援団体、“ひとりママ・ネット”の事務所が置かれ、DV離婚で12歳の息子を育てているシングルマザー・直は、事務局長。代表の燈子とともに児童扶養手当の削減を阻止する運動を行っている。
事務所にはシングルマザーたちから引切り無しに電話の相談がある。
キャバクラでアルバイトしながら子育てする水枝や、三高男と別れたのに養育費を払ってもらえない3人の子持ち初音も、そんな中で出会い運動に参加していく。
ある日、妻子が当然家を出てしまったと訴える行男がここを訪れ、直が原因は男のDVにあることを諭し、この男との奇妙な交流が始まる。
やがて国会への請願活動は、いよいよ正念場を迎えるが・・・。

私の周囲をみても、離婚の原因の大半は男性側にあり、その理由の多くは夫の浮気かDVだ(因みに、この両方ともに私には無縁だけど)。
子どもは妻の側が引き取る例が多く、シングルマザーとなるのだが、女性が子供を育てながら働くというのは経済的にも精神的にも多大な困難を伴う。
永井の脚本はそうした実態を丁寧に取材していて、リアリティがある。
同時に、シングルマザー同士の連帯から生まれた一筋の曙光を描き、彼女たちへの激励としている。
悲惨な内容を描きながら、明るい笑いと未来への希望を抱かせてくれる。
見事な脚本だ。

5人の出演者はいずれも熱演で、脇の枝元萌と玄覺悠子が特にいい味を出していた。
吉田栄作がエキセントリックな役柄を好演し、沢口靖子はひたすら可愛らしい。
ただ主役クラスでセリフがとちる場面が散見され、やや画龍点睛を欠く印象を受けたのは残念。

公演は4月末まで全国で。

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