年年歳歳花相似(上)濃尾の城と桜
気がついたら花が咲いていた、というのが今年の桜の実感です。
数日前に、福島の三春滝桜が例年どおり開花したとのニュースが報じられていました。
有名な漢詩の一節、
年年歳歳花相似
歳歳年年人不同
が思い起こされます。
4月9‐10日にかけて、愛知と岐阜の桜の名所を訪ねるバスツアーに参加してきました。
旅行会社によると3月はどこのツアーも成立せず、4月に入ってからボチボチと出だしているとのこと。
この日のツアーは久々の満席だったようで、添乗員もドライバーもとても嬉しそうでした。
ソメイヨシノが満開を迎えた週末だったのですが、どこも例年に比べると人が少なかったようで、大震災の影響はここ中部地方にも及んでいるようです。
(いずれの画像もクリックで拡大)
最初に訪れたのは、民謡「岡崎五万石」で、
♪五万石でも 岡崎さまは お城下(しろした)まで 船が着く♪
と唄われた愛知の岡崎城です。
石高は少なくても、家康が生まれた城ということで、家格の高い大名によって受け継がれてきた城です。
城の周辺は公園になっていて、写真は池の辺の風景です。
戦国から抜け出た信長、秀吉、家康のいずれも尾張周辺の出身ですから、日本の首都が名古屋になっていてもおかしくなかった。
その時は、名古屋城が皇居になっていたかも。
その名古屋城も桜がたくさん植えられていて、ソメイヨシノから枝垂桜まで満開でした。
日本の三大桜のひとつ、岐阜県本巣市にある根尾の淡墨桜(うすずみざくら)です。
時期が開花直後だったので花がピンク色になっていますが、これが散り際になると淡い墨色に変わるところからこの名があります。
樹齢およそ1500年といいますから、ほぼ日本の歴史と共に歩んだことになります。
幾多の自然災害や戦乱を乗り越えて生きてきたのだと思うと、畏敬の念を生じます。
満開のときは、きっと素晴らしい花をつけるのでしょう。
愛知に戻って犬山城、日本に四つある国宝の城のひとつで、最も古い年代の城です。
北側を流れる木曽川岸辺の断崖上に建てられた堅固な造りで、周囲には濠をめぐらし、城門までは急な石段、城内の階段はまるでハシゴのように急角度になっており、二重三重の防御をほどこしています。
前庭の桜も満開でした。
「富士には月見草がよく似合う」とは太宰治の言葉ですが、城には桜がよく似合います。
桜の最盛期と、強雨のあとの晴れ間という天候にも恵まれ、美しい花を愛でることができました。
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