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2011/04/04

だから私は無宗教

アフガニスタン北部の都市マザリシャリフで4月1日、大規模なデモが発生。
暴徒化したデモ隊が国連事務所を襲撃し、7名を殺害するという悲惨な事件があった。
死亡した7人の国連関係者のうち3人はノルウェー、スウェーデン、ルーマニアからの職員で、4人はネパール人の警備員だという
今回のデモのきっかけは、米フロリダ州のテリー・ジョーンズ牧師がイスラム教の聖典コーランを焼いたと公言したことによる。
ジョーンズ牧師は昨年、911事件の9周年記念日にコーランを焼却すると発表したが、国内外から激しい非難を浴び、一度は計画を中止した。
しかし、先月になって教会のウェブサイト上に「殺人や性犯罪、テロの元凶となり有罪だと判断されれば、コーランは処刑の対象になる」と掲示、その後「コーランを施設内で燃やした」と書いていた。

キリスト教の牧師が、911の報復としてコーランを燃やし、その報復としてイスラム教徒が無関係の国連職員を殺害する。
これはもう、狂気としか言いようがない。

今でこそ宗教戦争といえば、キリスト教とイスラム教との争いを指すが、かつてはカトリックとプロテスタントとの戦争を意味していた。
その戦争による犠牲者の数は、想像を絶する。
例えば17世紀に起きた「ドイツ30年戦争」で、当時のドイツの人口が1800万人から700万人に激減している。
フランスでは1598年にアンリ4世がナントの勅令を発布し、これによりプロテスタント(ユグノー)などの新教徒とカトリック教徒とが和解し、フランスの宗教戦争「ユグノー戦争」が終結するのだが、この戦争でパリ市民の半数が犠牲になったとされている。
1096-1270年にかけて行われた十字軍の遠征では、どれだけの犠牲が出たか想像もつかない。
その傷跡は、現在もキリスト教、ユダヤ教とイスラム教との対立に引き継がれている。
イスラム教と一口にいっても、スンナ(スンニ)派とシーア派、ハワーリジュ派、ワッハーブ派などに分かれていて、抗争を繰り返している。

宗教というのは、人類を幸福にするために存在しているのではないのか。
宗教のために幸せになった人と、不幸になった人とで、後者の方が多ければ、宗教は人類にとって有害な存在でしかない。
私は、形式的には日蓮宗の檀徒ということになってはいるが、実際は宗教を一切信じていない無宗教である。
それで良かったと、しみじみ思う。

昭和天皇の直宮であった秩父宮は1953年に亡くなるが、その遺書にこうある。
「僕は神――此の字で表現することの適否は別として宇宙に人間の説明し能はない力の存在を認めないわけにはいかぬ――を否定しない。然して現代の宗教に就いて一としてこれと云ふものはない。現在の宗教は何れも平和をもたらすものとは云えない。相互に排他的であり、勢力拡張のためには手段を選ばない傾向さえある。」
現在の日本においてもエセ宗教が跋扈している現実を見るとき、秩父宮の遺した言葉は重い。

神仏がいると信じている方に伺いたい。
この度の大震災の被災者に対し、神はなぜあのような罰を与えたのかと。

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