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2011/05/06

「幕引きは死人に口なしビンラディン」のその後

パキスタン紙ニューズ(電子版)は5月5日までに同国治安当局者の話として、北部アボタバードの隠れ家で米軍の急襲を受けた国際テロ組織アルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者は、いったんは生きて拘束されたものの、その後殺害されたと同容疑者の12歳の娘が証言していると報じた。
同紙によれば、娘は隠れ家に取り残され、パキスタン治安当局に拘束された。調べに対し、2日未明の急襲作戦開始数分後、ビンラディン容疑者は米軍特殊部隊員に捕まり、家族の前で射殺されたと主張しているとされる。
一方、政府関係者によると、拘束された隠れ家の住民は「(同容疑者も含め、)こちら側から米軍へは一発たりとも発砲していない」と口をそろえている。
(以上共同通信より)

予想したとおり、拘束してから殺害だったということ。
パキスタン政府は否定しているが、今回のビンラディン殺害にあたり、米国は事前にパキスタン政府に対して了承を得ていた筈だ。
では何故このような情報が治安当局筋から漏れるのかというと、現在パキスタン国内の対米感情は最悪の状況にある。
①米軍がアフガン側からパキスタン北西部に無人偵察機を飛ばし空爆を繰り返し、多数のパキスタン民間人が犠牲になっている。
②1月27日にパンジャブ州ラホールで、米領事館員であるレイモンンド・デービスが現地の若者二人を射殺し、逮捕される事件を起こした。
その後同容疑者が実はCIAの契約職員であったことが判明し、パキスタン国内では死刑を求める声が高まった。
ところがデイビス容疑者は3月16日、突然に釈放され、帰国してしまう。
起訴された直後だっただけに、国民の怒りに油を注ぐ結果となっているようだ。

これらの結果、3月26日に予定されていた米、アフガン、パキスタン三者会談を、パキスタンがボイコットしてしまう。
米国は今年7月から、アフガニスタンからの撤退を予定しているが、そのためにはパキスタンの協力が不可欠だ。
今回のビンラディン殺害事件の真相が明らかになるにつれ、パキスタン側の対米感情がますます悪化するようになれば、撤退計画に影響しかねない。
米国内では好意的に受け止められ、オバマ大統領の支持率も10%前後上がったようだが、こうした国際的影響を考えるなら、必ずしもアメリカ万々歳とはいかないようだ。

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