この噺にはこの噺家(お)
王子の狐 |
(8)春風亭柳枝 |
王子の幇間 |
(8)桂文楽 |
阿武松 |
(6)三遊亭圓生 |
近江八景 |
(3)三遊亭金馬 |
大山詣り |
(6)三遊亭圓生 |
おかめ団子 |
古今亭志ん朝 |
臆病源兵衛 |
桃月庵白酒 |
お血脈 |
|
唖の釣り |
三遊亭金時 |
おすわどん |
桂歌丸 |
お茶汲み |
古今亭志ん朝 |
お直し |
(5)古今亭志ん生 |
お化け長屋 |
(6)三遊亭圓生 |
お初徳兵衛 |
(5)古今亭志ん生 |
帯久 |
立川志の輔 |
御札はがし(牡丹灯籠) |
春風亭小朝 |
お神酒徳利 |
(3)桂三木助 |
お見立て |
古今亭志ん朝 |
親子酒 |
(10)桂文治 |
お若伊之助 |
古今亭志ん朝 |
後継者がなかなか現れず、埋もれかけているネタというのが結構ありますが、その中で「臆病源兵衛」は白酒、「帯久」は志の輔が見事に復活させています。「王子の幇間」も文楽の後継者が待たれるところです。
「唖(おし)の釣り」はタイトルに差別用語が入っているということで、高座にかかることが少なくなりましたが、古典芸能でこれを言い出したらキリがない。金時がベスト。
「お化け長屋」は圓生ですが、めったに演じられない後半に限れば志ん生。
「牡丹灯籠」のうち有名な「御札はがし」は名演が多いのですが、この怪談噺を清冽な青春文学に仕立て上げた小朝に。
「お見立て」と「お若伊之助」は志ん朝が絶品、他の追随を許さない出来です。
「親子酒」は父親が酒をねだる場面が良く出来ている、文治。弟子の桂平治が来秋、11代目文治を襲名することが決まりました。ここ最近「?」と首を傾げる襲名が続くなかで、これは誰もが納得いく慶事でしょう。
「おかめ団子」と「お直し」は志ん生と志ん朝、「御神酒徳利」は三木助と圓生、どちらも甲乙つけ難いところで、後は好みの問題です。
選定基準として、物故者の場合はCD,DVD、ダウンロードなどで音源の入手が可能なものから選んでいます。
現役については、原則としてライブの高座を聴いたものに限定しています。したがって選択に限界がある点はご了承ください。
物故と現役の中間の場合は・・・って、これはやめておきましょう。
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コメント
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大業に挑まれましたね。楽しく拝見しています。
白酒の源兵衛、汗びっしょりで、あれが白酒を初めて見たときでした。
どんどん伸びて欲しいです。
投稿: 佐平次 | 2011/06/09 09:54
佐平次様
思っていたより作業に手間がかかり、頼まれもしないのにと、実はいま後悔しているところなんです。
根がマジメ(ウソつけ!)なもので、なんとか最後まで続けたいと思っています。
白酒は古今亭の期待の星ですね。本人は支流(金原亭)の支流(五街道)の支流(桃月庵)だと言ってますが。
投稿: home-9(ほめ・く) | 2011/06/09 10:37
「王子の狐」の柳枝、大賛成です。次点(?)は(10)馬生かな。
白酒の登場、これまた拍手!
「大山詣り」は志ん朝では?なんて言い出したら、全部志ん朝になるなぁ(^^)
「お血脈」は志ん生の音源は好きですが、名前を書くまでではないなぁ。たしかに、難しい・・・・・・。
お悩みになっている姿を想像するのも楽しい企画です。
無理せず、じっくり続けてください!
投稿: 小言幸兵衛 | 2011/06/09 21:04
小言幸兵衛様
そうなんです、「明烏」も「愛宕山」もみんな志ん朝になってしまう。だから慎重にならざるを得ないというわけです。
柳枝は狐に酒を勧めて酔わせる場面がいいですね。小さんや右朝も決して悪くないのですが、やはり柳枝にはかないません。
白酒はこれから何回か名前が出てくることになると思います。
投稿: home-9(ほめ・く) | 2011/06/09 22:38
小朝、志の輔、金時、白酒という現役の名前が見られますね。
「大山詣り」は志ん生のものをCDで聴きました。「青々として冬瓜舟が着いたよう」なんていう喩えを覚えています。
また、例のサゲはとてもゆっくりと喋った記憶があります。ご推薦の圓生のものも探して聴いてみようと思います。
投稿: 福 | 2011/06/10 07:38
福様
この噺は江戸時代、いかに髷が大事であったかを観客に理解させる必要があります。
私の手持ちの圓生のCDでは、自分と文楽と志ん生の髪の毛を比べるところから始まり、志ん生が「芸人は毛がないと色っぽくなくていけない」と語っていたエピソードが紹介されています。
主人公の「熊」の人物像もクックリと描かれていて、やはり圓生かなと思った次第です。
投稿: home-9(ほめ・く) | 2011/06/10 08:43