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2011/06/18

この噺にはこの噺家(さ)

西行

(4)柳亭痴楽

杯の殿様

(6)三遊亭圓生

ざこ八

(3)桂三木助

佐々木政談(池田大助)

(3)三遊亭金馬

雑排

春風亭柳昇

真田小僧

古今亭志ん朝

猿後家

柳家小三冶

皿屋敷(お菊の皿)

柳家喬太郎

ざる屋

(10)金原亭馬生

三軒長屋

古今亭志ん朝

山号寺号

(8)春風亭柳枝

三十石

(6)三遊亭圓生

三人旅

(3)三遊亭金馬

三人無筆

三遊亭圓窓

三年目

(6)三遊亭圓生

三方一両損

古今亭志ん朝

三枚起請

(5)古今亭志ん生

落語には様々な人物が登場しますが、分けても難しいと思われるのが「子ども」です。
下手な噺家が演じると、子どもと大人の区別がつかない。子どもが主人公のネタは、その出来具合で良し悪しが決まってしまう。
その点、佐々木政談(池田大助)の三代目金馬は実に上手い、いいお手本です。

同様に志ん朝も子どもの描き方が巧みで、前座噺の「真田小僧」も志ん朝の手にかかると一段と面白くなります。
その一方で志ん朝は、「三軒長屋」の鳶頭の女房では、鉄火でありながら年増の色気を醸し出すという難役を見事に演じています。
軽い噺から大ネタまで、全てが一級品。
惜しくも10年前に亡くなってしまいましたが、正に20世紀最後の名人と呼ぶに相応しい落語家といって良い。
志ん朝について語り出すと尽きないので、これはまた別の機会に。

その20世紀最後の年に真打に昇進したのが喬太郎(たい平と同時)。
鈴本での真打披露興行に行って驚きました。前から2列までの席が、20代から30代位と思しき若い女性で占められていたのです。
それまでの寄席の客というのは年配、それも男性が多かったので、異様な光景に映りました。
今では各種落語会など、女性客が多いなどというのは極く普通のこととなったのは、皆さまご存知の通り。
大衆芸能である落語は、客層が変われば落語自身も変わらざるを得ない。男女の切ないラブストーリーなんて新作、一昔前なら考えもつかなかった。
そうした反面、喬太郎は盲人を主人公とした噺で俄然異彩を放つ。8代目文楽とのある種の共通性をも感じるのです。
皿屋敷(お菊の皿)では、歌舞伎の責め場の演出を入れ込んでいます。
ここ10年間で落語界に最も大きなインパクトを与えたのは、喬太郎でしょう。

その他、「柳亭痴楽はイイ男」と「春風亭柳昇といえば今や我が国では・」が初登場です。

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コメント

“ペースダウン”にならずに楽しませていただいて、ありがとうございます^^
「山号寺号」は柳枝しかいない、ですね。
「三方一両損」も志ん朝でいいんですか、うれしさと(8)可楽に申し訳ない気持と半々です。
盲人のネタにおいて喬太郎と文楽が相通じるものがある、とのご指摘、なるほどと思いました。
“し”は、誰の名になるか悩ませるネタが揃っているような気がするので、これまた楽しみ!

投稿: 小言幸兵衛 | 2011/06/18 09:03

こうなると『「小言幸兵衛版」この噺にはこの噺家』が待たれますね。
どういった顔ぶれになるでしょうか。
「三方一両損」は常識的には先代・可楽でしょうが、志ん朝のナマの高座を二度観ていてその印象が強いのです。
次回の「し」はネタの数が30近くある上、選考に悩んでいますので、少し間隔が空くかも知れません。

投稿: home-9(ほめ・く) | 2011/06/18 09:38

喬太郎も初めて聴いたのは「お菊の皿。
驚きました。
その後、ちょっと、、苦しそうな感じがします。

投稿: 佐平次 | 2011/06/18 11:36

佐平次様
私は今のところ、「喬太郎2007年ピーク説」です。
ここ2,3年は停滞期に入っているのではないかと。
舞台やラジオへの出演、他人の落語会へのゲスト出演が増え、芸も粗くなっている印象を受けています。
第二の小朝になっては困るんですが・・・。

投稿: home-9(ほめ・く) | 2011/06/18 18:13

「雑俳」春風亭柳昇
新作が多かった師匠ですが、僕もこの噺を聴いて笑った記憶があります。
独特のトボけた味が、「春雨」といえば「舟底をがりがり齧る春の鮫」とずらすような感覚にフィットしたのかな、と思います。

投稿: 福 | 2011/06/19 12:27

福様
「雑俳」は春風亭柳昇の数少ない古典の一つで、独特の喋りとトボケタ味わいがこのネタに良く合っています。
先代・金馬や柳枝も得意としていましたが、ここは柳昇を採りました。

投稿: home-9(ほめ・く) | 2011/06/19 12:57

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