この噺にはこの噺家(き-け)
祇園会 |
春風亭正朝 |
菊江の仏壇 |
(10)金原亭馬生 |
紀州 |
(6)三遊亭圓生 |
肝つぶし |
(6)三遊亭圓生 |
きゃいのう |
柳家金語楼 |
九州吹き戻し |
立川談春 |
御慶 |
古今亭志ん朝 |
金魚の芸者 |
柳家小満ん |
近日息子 |
(3)桂三木助 |
禁酒番屋 |
(5)柳家小さん |
黄金の大黒 |
立川談志 |
金明竹 |
柳家喬太郎 |
くしゃみ講釈 |
(3)三遊亭金馬 |
首ったけ |
(5)古今亭志ん生 |
首提灯 |
(6)三遊亭圓生 |
熊の皮 |
三遊亭遊雀 |
汲みたて |
(6)三遊亭圓生 |
蜘蛛駕籠 |
(5)柳家小さん |
蔵前駕籠 |
(3)三遊亭金馬 |
稽古屋 |
春風亭小朝 |
源平盛衰記 |
立川談志 |
俳優に転じて、日本を代表する喜劇役者となっていた金語楼ですが、たまに寄席に戻り高座にかけていたのが、この芝居噺の「きゃいのう」。昭和の前半に一時代築いただけの実力をみせていました。ただ音源が残ってるかどうか。
実弟の先代・桃太郎も上手い噺家として定評がありましたが、今は忘れ去られた存在になってしまい、音源も残されていないかと思われます。
落語は大衆芸能ですから、時代と共に評価が変わるのは避けられません。今をときめく落語家のうち、はたして後世に名が残るのは何人いるのでしょうか。
「源平」と「黄金(きん)の大黒」、それに後から出てくる「五人廻し」「相撲風景」は家元のオンリー・ワンです。この人の「源平」を聴いたら、他は聴けません。
これが代表作かよと、談志ファンからは異論が出そうですが。
「菊江の仏壇」や「近日息子」、いずれも良い噺なので継承者の出現が待たれるところです。
「稽古屋」では多芸ぶりを見せた小朝。
「金明竹」の面白さを再認識させてくれた喬太郎。
「金魚の芸者」を復活させた小満ん、など。
ここでは現役の噺家から選んでいます。
「祇園会」は根岸の文治、「稽古屋」は圓生、「熊の皮」は柳枝、「金明竹」は先代金馬だろうと、お叱りを受けるかも知れませんし、当方も全く異論はありません。
ただ、落語はライブです。
いくら名人だ名演だといっても、過去の噺家のナマの高座を観ることはできません。
これからも出来るだけ現役の人を、それも一人でも多く登場させたいと考えております。
« 「鯉のあらい」と「氷」 | トップページ | 自民党こそ「集団ヒステリー」 »
「落語BEST」カテゴリの記事
- 「この噺にはこの噺家」全リスト(2012.01.31)
- この噺にはこの噺家(補遺)最終回(2011.08.22)
- この噺にはこの噺家(や-ん)(2011.08.20)
- この噺にはこの噺家(ほ-も)(2011.08.15)
- この噺にはこの噺家(ひ-へ)(2011.07.09)
楽しく拝見しています。
私が聞いた中で「近日息子」は古今亭菊之丞、「菊江の仏壇」は上方ですが桂文我が継承者かと思います。
遊雀の登場うれしいです。「金明竹」の喬太郎も大賛成です。
投稿: 小言幸兵衛 | 2011/06/14 22:01
小言幸兵衛様
「近日息子」は菊之丞が演ってましたか。芸風からいえば、入船亭から後継者が出て欲しいように思います。
「金明竹」は前座噺に分類されていますが、実際には難しいネタです。
あの圓生は全くダメ、志ん生は前半で切って逃げています。
現役では喬太郎が一番で、それに次ぐのが白酒といった所でしょうか。
投稿: home-9(ほめ・く) | 2011/06/14 22:47
「金明竹」柳家喬太郎
あのおかみさんの演じ方は絶品です。喬太郎の女を演じるうまさには定評がありますが、その好例となると思います。
前座噺だが難しいというご説、おっしゃるとおりです。いわゆるセンスが出るもんです。
名古屋弁やら、東北弁やら、はたまた英語なんていうのもありますね。
投稿: 福 | 2011/06/15 20:57
福様
その通りで、「金明竹」というネタのポイントは、おかみさんの描き方で決まるんです。
この点、やはり喬太郎は巧みです。
今の落語界は、喬太郎抜きには語れないでしょう。
ただ近頃はチケットが取れなくなって、聴くチャンスが減ってしまったのが残念です。
投稿: home-9(ほめ・く) | 2011/06/15 22:06