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2011/07/09

この噺にはこの噺家(ひ-へ)

引っ越しの夢(口入屋)

(6)三遊亭圓生

一つ穴

(6)三遊亭圓生

一目上り

(3)三遊亭金馬

一人酒盛り

(6)三遊亭圓生

雛鍔

(3)三遊亭金馬

干物箱

(8)桂文楽

姫かたり

(5)古今亭志ん生

百年目

(6)三遊亭圓生

兵庫舟(五目講釈)

古今亭菊志ん

平林

ふぐ鍋

福禄寿

(6)三遊亭圓生

不孝者

三遊亭金時

無精床

(5)古今亭志ん生

武助馬

三遊亭圓窓

双蝶々

(6)三遊亭圓生

ふたなり

(5)古今亭志ん生

普段の袴

(8)林家正蔵

不動坊

柳家権太楼

船徳

(8)桂文楽

文違い

(6)三遊亭圓生

風呂敷

(5)古今亭志ん生

古手買い

文七元結

古今亭志ん朝

へっつい幽霊

(3)桂三木助


「船徳」や「文七元結」は一人だけ選ぶというのは難しい。こういう大ネタは3人位にしておけば良かったかなと思う今日この頃。
その「船徳」ですが、志ん朝、馬生、小さんから、現役の小三冶ら名演好演が目白押し。しかしいずれをとっても、オリジナルは八代目文楽に求めています。それだけ完成度が高いということでしょう。
「文七」は彦六の正蔵も捨てがたいのですが、このネタの見せ場である佐野槌、吾妻橋、近江屋、本所達磨横丁のそれぞれがバランス良く演じられていて、かつ長兵衛の心理描写が見事な志ん朝を選んでいます。
「百年目」は西の米朝、東の圓生で決まり。
今回も圓生の名が目立ちますが、改めて偉大さを感じます。圓生や志ん生を凌ぐ噺家は、これからも出て来ないでしょうね。

「不動坊」権太楼、「武助馬」圓窓、ともに初登場は意外に思われるかも知れません。ただ権太楼は先代小さん、圓窓は圓生とネタがかぶることが多く、いずれも師匠を凌ぐ段階に達していないと思います。それが名前が上がりにくい理由です。
実力がありながらリストアップされていない現役の噺家が沢山いますが、同様の事情だとお考えください。
他に「兵庫舟」の菊志んが初で、十八番だけあっていつも安定した高座を見せています。

改めてリストを見ると、近ごろ高座に掛けられていないネタが眼につきます。
時代に合わないなどの理由があるのでしょうが、貴重な財産なので現代に蘇えらせて欲しいと思います。

空白について、どなたか推薦がありましたら教えてください。

来週から早目の夏休みに入りますので、この連載もここで一度中断し、休み明けに再開します。

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コメント

空欄、良く聴くのは「平林」ですが前座噺かあ、と言った感じにとどまります。
「ふぐ鍋」は金時のを聴いて(よかった)、あと誰だったか面白くやった人もいたような気がするけれど名前が出てきません。
「古手買い」、「古着屋」ほとんど聞いた覚えがないです。
圓生はうまいのがうるさく感じる日があります。末広亭で彼がつやつや風呂上がりの顔で出てきて酒の話をしたのでたまらなくなって焼鳥屋に駆け込んだ学生でした^^。

佐平次様
「平林」、意外な大真打が高座に掛けていますが、所詮あれだけの噺ですから。直近では前座のぽっぽが結構面白かったですが、リストに載せるほどではありませんし。
「ふぐ鍋」は菊丸が比較的良かった記憶があります。
圓生については、弟子の川柳がその私生活での好色ぶりを「まるで性器が羽織を着ているような」と表していました。そういう匂いを高座で感じることはありましたね。
これも芸人の素質の一つでしょうか。

ふぐ鍋は菊丸師も良いですが、CDで聴いた小南師のが印象に残っています。

トシ坊様
小南のCDは未聴ですので、一度聴いてみたいと思いますが、きっと上手いでしょうね。

「福禄寿」は現役では、さん喬かと思います。とは言っても他の噺家では聞いたことがないのですが。
「雛鍔」は、金馬もいいですが、志ん朝も捨てがたい。
「不孝者」は三三の名も残したい。
確かに一人に絞るのは難しい^^

小言幸兵衛様
実はこの企画を始める段階では、ネタによっては複数の人を選ぶことにしていたのですが、それでは新味がない。一人だけ選ぶことに意味があるという結論に至ったものです。
勝手に決めて勝手に悩んでいるのも身から出た錆というわけです。
「雛鍔」「干物箱」「船徳」の志ん朝、「無精床」の圓生、「口入屋」の九代目文治など、入れたい人は多いのですが。

季節がら、夏の噺に目が行きます。「船徳」は志ん朝のも、というお話ですが、彼は黒門町の十八番をずいぶん受け継いでいるんですね。「愛宕山」などもそうでしょうか。
また、違う話ですが、
「船徳」「湯屋番」「唐茄子屋政談」この三題には共通点があるので、噺を連繋することが可能だと思います。喬太郎なら華麗かつ知的に構成するんじゃないか、と思います。
そういえば「湯屋番」は誰を推されるんでしょうか。そこも後日の楽しみです。

福様
ざっと数えて、文楽の持ちネタのおよそ3分の1を志ん朝は高座にかけています。そういう意味では文楽の直弟子より志ん朝の方が芸を受け継いでいると言って良いのでしょう。
ただし「寝床」だけは、文楽版と志ん生版の両方を演じています。
「船徳」「湯屋番」「唐茄子屋政談」の三題に限らず、若旦那が道楽で勘当させられたというシチュエーションの噺は多いですね。もっともその後の若旦那の運命は、それぞれ違っているようですが。

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