この噺にはこの噺家(ね-は)
ねぎまの殿様 |
(5)古今亭今輔 |
猫久 |
(5)柳家小さん |
猫忠(猫の忠信) |
(6)三遊亭圓生 |
猫と金魚 |
橘家圓蔵 |
猫の災難 |
(5)柳家小さん |
猫の皿 |
(5)古今亭志ん生 |
ねずみ |
(3)桂三木助 |
鼠穴 |
(6)三遊亭圓生 |
寝床 |
古今亭志ん朝 |
年枝の怪談 |
柳家三三 |
野ざらし |
(3)春風亭柳好 |
のっぺらぼう |
(6)三升家小勝 |
のめる(二人癖) |
(8)春風亭柳枝 |
羽織の遊び |
古今亭志ん朝 |
化物使い |
(3)桂三木助 |
羽衣の松 |
(5)古今亭志ん生 |
橋場の雪 |
柳家三三 |
初天神 |
桂文朝 |
初音の鼓 |
柳家喬太郎 |
花筏 |
春風亭昇太 |
花色木綿 |
(8)春風亭柳枝 |
鼻ほしい |
(10)金原亭馬生 |
花見小僧 |
(4)三遊亭圓遊 |
花見酒 |
(6)春風亭柳橋 |
花見の仇討 |
(10)金原亭馬生 |
浜野矩随 |
(5)三遊亭圓楽 |
反魂香 |
(8)三笑亭可楽 |
反対俥 |
(10)桂文治 |
半分垢 |
(5)古今亭志ん生 |
定番の顔ぶれが並びましたが、決して手を抜いたわけではありません。これでも一応アタマを使ってるんですよ。
初登場、先ずは「初天神」文朝。10才で前座にという天才少年がそのまま成長。先年おしくも亡くなりましたが、いつも江戸前の品のいい高座を見せてくれました。
「ねぎまの殿様」の五代目今輔、新作の「お婆さん落語」で売れた人でしたが、渋い古典も聴かせてくれました。
「猫と金魚」「反対俥」は、前者が当代の圓蔵、後者が十代目文治と分け合いました。
「花見酒」の六代目亭柳橋、およそ半世紀近くにわたり芸協会長を務めた大看板でしたが、私が知った頃はかなり力が落ちていました。でもこのネタだけは他の追随を許しません。
「年枝の怪談」「橋場の雪」の三三、端正な高座姿とスケールの大きさを感じさせる若手で、将来の「柳」の看板を背負っていける人と期待しています。
「寝床」は文楽ヴァージョンと志ん生ヴァージョンの両方イケテル志ん朝に。
「花色木綿」は先に出ている「出来心」と同一ですが、こちらは八代目柳枝。
「花筏」はその柳枝の十八番ですが、ここでは斬新な演出の昇太を採りました。
「初音の鼓」は永らく四代目円馬の十八番でしたが、どうも感心しないので、ここは喬太郎に。
「鼠穴」の圓生、「野ざらし」の柳好、「反魂香」の可楽は、いずれも鉄板です。
« 松本龍「低能」大臣 | トップページ | 全てが「ヤラセ」 »
「落語BEST」カテゴリの記事
- 「この噺にはこの噺家」全リスト(2012.01.31)
- この噺にはこの噺家(補遺)最終回(2011.08.22)
- この噺にはこの噺家(や-ん)(2011.08.20)
- この噺にはこの噺家(ほ-も)(2011.08.15)
- この噺にはこの噺家(ひ-へ)(2011.07.09)
圓蔵が出るとしたら「反対俥」かな、と思いましたら「猫と金魚」でしたか。
「反対俥」の10代目桂文治。大好きでした。
愛嬌たっぷりで、客が拍手をして出迎えると「どうぞおかまいなく」とからかい、高座と客席の距離感を一気に取り払う術を身につけていました。
文治と圓蔵とは実にレベルの高い二者択一ですね。
投稿: 福 | 2011/07/07 07:01
福様
文治の「反対俥」ですが、前名の伸治時代に十八番にしていました。私もその時代に高座を観て爆笑しました。
最後は亡くなる1年前位だったでしょうか、末広亭のトリでしたが、元気に見えていたんですけど。
私生活まで着物で通した、噺家らしい噺家さんでしたね。
投稿: home-9(ほめ・く) | 2011/07/07 09:46
これだけ鉄板が並ぶ中で、三三が二席ですね!
嶋千鳥もそうですが、あまり他の噺家さんがかけないネタを取り上げ、それを自分のものにするのも才能のうちなんでしょうね。
「花見小僧」は、私は(5)小さんです。他は文句のつけようがない。
志ん朝の「羽織の遊び」や柳枝の「花色木綿」、私の携帯音楽プレーヤーの定番の一つです。
志ん朝の「寝床」は、よっぽど良かったんでしょうね。
投稿: 小言幸兵衛 | 2011/07/08 22:03
小言幸兵衛様
志ん朝の「寝床」は、最も脂の乗り切っていた時期の独演会で聴きましたので、その印象が強いんです。文楽、志ん生、馬生の名演もありますが、やはり志ん朝です。
「花見小僧」は圓遊の軽さを買いました。
三三の出番は今回だけになりそうです。
投稿: home-9(ほめ・く) | 2011/07/09 04:27