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2011/08/29

落語教育委員会「喜多八・歌武蔵・喬太郎」(2011/8/27)

8月27日のハシゴ2軒目は、夕方からよみうりホールで行われた落語教育委員会 夏スペシャル「喜多八・歌武蔵・喬太郎三人会」。このメンバーでの会は1月以来だとか。その代り来月からは各地で立て続けに開き、当方も9月のにぎわい座に行く予定だ。
こちらは田町から有楽町へは山手線で移動だが、掛け持ちの喜多八殿下はきっとチャリで来たのだろう。虚弱体質は真っ赤な偽り、短パンに自転車が殿下の通勤風景だ。
それでも1月には大病を患ったのだから、やはり歳には勝てない。

<  番組  >
・三人の「オープニング・コント」
時節柄、紳助の記者会見のパロディを喬太郎が。これで客席は大喜び。
・桂才紫「宮戸川」
初見だったが、早口の上に滑舌が良くない。
このネタは昨今、妙にエロティックに演ずる傾向があるが、下手な人が演ると不快感が残る。若いうちはオリジナル通りに演じた方がいい。
・柳家喜多八「付き馬」
冒頭に、落語を演るにしてはこの会場が広過ぎると言ってたが、その通り。
花魁の「和式は嫌でありんす」のマクラを振って本題へ。
このネタで最も肝心なのは、付き馬を騙す男の人物像だ。
喜多八が描く男はとてもチャーミングで、これならプロの若い衆もついつい信用してしまうんだろうなと、聴いている側が納得できる。
それと数ある滑稽噺の登場人物の中でも、この男ほど嫌な奴はいない(「突き落し」の男らと双璧)。だから男に魅力がないと、どうしても後味が悪くなってしまう。その点、喜多八の描く男はワルだが憎めない。
吉原から雷門に至る道中の描写も良く出来ていて、男の喋りに淀みがない。
早桶屋のおやじと付き馬とのちぐはぐな会話も、目の表情を活かして快調、熱演だった。
三田での2席を終えてこの高座が勤まるのだから、この人は大したものだ。

~仲入り~
・柳家喬太郎「お菊の皿」
久々に聴いたが演出は全く変わらず、それでも十分楽しめたのは完成度が高いからだ。
青山鉄山がお菊(家臣と言ってたが女中の誤り)を折檻するシーンでのSMティックな描写、お菊の派手派手なパフォーマンス。
客へのサービスなのか、はたまた本人の「地」なのか。
後から出た歌武蔵が、「あそこまで演らなきゃいけないんですかね」と感嘆していた様に大奮闘だった。
・三遊亭歌武蔵「夏の医者」
着実に力をつけてきているのは、やはりこうした三人会を続けてきた成果だろう。
圓生の演出を踏襲した本寸法で、結構でした。
歌武蔵の民話風の大らかな語り口が、このネタに良く似合っている。
欲をいえばセリフが一本調子で、もう少し強弱をつけた方がいい。

三人三様、次回も楽しみ。

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コメント

喜多八はしごもたいしたもんですよ^^。
喬太郎を初めて聴いたのは「お菊の皿」でした。
目が覚める思いでしたが、あれからそれ以上の高座にはお目にかからないのが残念です。苦しんでいるのかなあ。

佐平次様
10年前の喜多八、歌武蔵、今と比べたら段違いです。進歩は顕著です。
喬太郎はといえば、10年前も上手かったし、今も上手い。その水準を維持していくのも、それなりの努力がいるのでしょう。
最近では芝居やラジオのDJに挑むなど、芸域を拡げようとしており、次の飛躍への踊り場に差し掛かっているのかなと思っています。

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