亀治郎が「猿之助」を襲名、香川照之は「中車」に
歌舞伎界から嬉しいニュースが飛び込んできた。
市川亀治郎(35)が、来年6月に行われる新橋演舞場「初代市川猿翁・三代目市川段四郎五十回忌追善 六月大歌舞伎」公演で、四代目市川猿之助を襲名することが決まった。
同時に当代猿之助(71)の長男で俳優の香川照之(45)が市川中車を名乗り、香川の長男・政明(7)が市川団子を襲名し、それぞれ初舞台を踏む予定とのことだ。
当代猿之助は二代目猿翁を名乗る。
二代目猿之助(初代猿翁)は、当代の猿之助と段四郎の祖父にあたる人だ。
私は一度舞台を観ているが、未だ子どもだったので殆んど中身を憶えていない。
経歴を見てみると、当時の歌舞伎俳優としては異例である海外留学をし、海外の舞台の演出を歌舞伎に採りいれたりしたとある。
歌舞伎以外の舞台や映画にも出演するなど、歌舞伎界の風雲児、異端児などと呼ばれていたらしい。
当代の猿之助もスペクタクルな舞台作りが、時に歌舞伎通からは「けれん」であるとか、女・子ども向きなどと批判されてきた。
そのスーパー歌舞伎の舞台は何回か観たが、面白いし観客も楽しんでいた。
大衆芸能である歌舞伎は、お客が喜んでくれるのが何よりだ。
新猿之助となる亀治郎には、そうした澤瀉(おもだか)屋の良き伝統を受け継いだ、エキサイティングで楽しい舞台をみせて欲しいし、またその能力は十分にあると思う。
香川照之については、いつか歌舞伎の世界に入ってくることを期待していただけに、嬉しい。
市川中車は澤瀉屋ゆかりの名跡のひとつ。八代目中車は二代目猿之助の弟で、名脇役として知られていた。
当時のある漫才師のギャグに「市川中車の弟子で市川かちゅうしゃ」というのがあった位、名の知れた俳優だった。
歌舞伎役者としてどんな演技を見せてくれるのか、今から楽しみだ。
こうなりゃ、来年6月の舞台は女房を質に置いてでも(預かってくれないか)行かざぁなるめぇ。
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