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2011/09/12

「鉢呂失言」報道の不可解な部分

9月10日に福島第1原発事故を巡って失言を重ねた鉢呂吉雄氏が経済産業相を辞任した。事実上の更迭であったが、当然の結果といえる。
ただ、問題とされた二つの発言の報道経緯について、なにか釈然としないものが残る。
ここで、二つの失言の時間経緯を確認する。

第一の失言:東京電力福島第1原発の周辺地域視察などを終えた鉢呂氏が議員宿舎に戻ったのは8日午後11時半ごろで、防災服のままだった。
帰宅を待っていた記者約10人に囲まれ、視察の説明をしようとしながら鉢呂氏が突然、記者の一人にすり寄り、「放射能をうつしてやる」という趣旨の発言をした。
ただ正確に何と言ったのか、報道各社によって発言内容が異なっていて、どれが事実か分からない。

第二の失言:鉢呂氏は翌9日午前の記者会見で「残念ながら(福島第1原発の)周辺市町村の市街地は人っ子一人いない『死の町』だった」と発言をした。
これに関しては、各社の報道内容はほぼ一致しており、事実なのだろう。

私の記憶に間違いなければ、8日夜の「放射能」発言の報道は、9日午前の「死の街」発言の報道の後だった。
「死の街」発言を撤回した会見を報じた9日夕方になってから、最初の発言を報じていた。
もし鉢呂氏が「放射能をうつしてやる」と発言したのであれば、なぜこれほど重大なことを直後に報じなかったのか、そこが不可解なのだ。

理由として考えられるのは、その場にいた記者が、当初はこの発言をそれほど問題視していなかったのではなかろうか。むしろ単なるジョーク程度に受け止めていたから、報道する価値がないと判断したのだろう。
翌日の「死の街」発言が問題となり、「そう言えば・・・」と思い出して、「放射能」発言をニュースで流した。
だから、発言内容が各社でバラバラになってしまったものと推測される。

そうであれば、鉢呂氏の最初の失言を聞き流していた記者たちの政治感覚が問われる。
大臣と記者の間に緊張関係が全く無く、言ったほうも聞いたほうも、その場では冗談半分に笑って終わらせていた、そんな姿が頭に浮かぶのだ。
二つの失言の報道がなぜ後先になったのか、マスコミがそこをスルーしているのがどうも腑に落ちない。

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