オウム平田逮捕の茶番劇
ヒラタ容疑者(H)と警察官(P)との会話
H「こちらが捜査本部ですか。私がオウム真理教事件で指名手配されていたヒラタです。本日警察に出頭してきました。」
P「なに、ヒラタだって? またかぁ、どうせ冗談だろ、よそでやってよ。」
H「いや本当に本人なんです。ほら、この手配写真とそっくりでしょう。」
P「まあ似てるっちゃ似てる気もするけどね。他人のそら似ってこともあるからさ。あんたはヒラタじゃないよ。」
H「どうしてそう言い切れるんですか。私がそうだって言ってるんですよ。」
P「みんなそんな風に言うんだよね。とにかく本官は忙しからこれ以上相手してあげられないんだよ。ヒマつぶしだったら早く帰って。」
H「そんな言い方はないでしょ。こうして出頭してきたんですよ。」
P「いい加減にしてよ、あんまりしつこいと、公務執行妨害で逮捕するぞ。」
H「だからぁ、逮捕されるために来たんじゃないですか。」
P「そこまで言うんだったら、一応話だけは聞こう。先ず氏名は?」
H「ヒラタ・マコトですよ。」
P「じゃあ身分証明見せて。」
H「なんですか、その身分証明って。」
P「なんですかじゃないよ。あんたが確かにヒラタ・マコト本人だと証明するモノだよ。例えば運転免許証とか健康保険証とか年金手帳とか、色々あるだろ。出来れば写真が貼ったのがあれば一番いい。」
H「そんなもんありませんよ。私はずっと全国を逃げ回っていたんですよ。あるわけないでしょう。」
P「パスポートとか印鑑登録証でもいいんだけど。」
H「それもありませんよ。」
P「仕方がない、それじゃ部長の指示を仰いでくるから、そこで待ってて。」
(数分後)
P「部長の話じゃ、オウムのヒラタが自分から出頭する筈がないということだ。やはりニセモノかヒヤカシだから帰せという指示だから、早く立ち去れ。」
H「そんなオカシイでしょ。本人が出頭しているのに認めないなんて、一体法律はどうなってるんですか。」
P「それは『オウムの法則』さ。」
お後が宜しいようで。
1995年2月に発生したオウム真理教による目黒公証役場事務長、仮谷清志さん(当時68歳)拉致事件で、警視庁に逮捕監禁致死容疑で平田信(まこと)容疑者(46)が12月31日、丸の内署に出頭し逮捕された。
平田は出頭前にオウム事件の情報提供を呼び掛ける警察のフリーダイヤルにも電話をしたが、「相手にされなかった」と話している。
(電話の件は警視庁の見解とは認識の相違があるようだが)
次に捜査を担当している大崎署に行ったが出頭入り口がわからなかったため、東京・霞が関の警視庁本部に向かった。
ところが本部の警備に立っていた機動隊員からは悪質ないたずらとして門前払いを食らってしまった。
仕方なく近くの丸の内署に出頭して、そこでようやく受け入れられ、めでたく逮捕の運びとなったものだ。
交番や公共施設でよく見かける「オウム真理教関係特別手配被疑者」のは例の顔写真の下に”「おやっと感じたら、110番」”と標語が書かれていて、専用のフリーダイヤル番号が示されている。
でも本人が出ていってさえ相手にされなかったのだから、私たち市民が情報提供しても一顧だにされなかっただろう。
それほど警察組織が無能で弛緩しているのか、そうではあるまい。
警察は平田が出頭する筈がないと確信していたのではなかろうか。しかるべき根拠があって。
一連のオウム真理教事件の捜査では、なぜか警察は数々の重大な失敗を重ねている。
少なくとも弁護士一家失踪事件(後に殺害だったことが分かった)や、松本サリン事件で適正な捜査が行われていたなら、地下鉄サリン事件は防げた可能性が高い。
国松長官狙撃事件にしても、警察のトップが銃撃されたにもかかわらず犯人を取り逃がしてしまうなど、常識では考えにくい。
今回の平田信出頭から逮捕にいたる経緯を含めて、何やら割り切れない気持ちが残るのだ。
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