2012年上半期「佳作」選
当ブログでは毎年年末に「My演芸大賞」として数点の作品を選んでいるが、その候補作というべき上半期の優れた高座をピックアップしてみた。
その結果下記13作品を佳作として選んだ。
今年は豊作のようで、これに下半期の佳作を加え、さらに数点の作品に絞るのは相当苦労することになりそうだ。
今年の上半期の落語界は一之輔に始まり一之輔に終わった感がある。私自身も新年の初高座と6月最後の高座が一之輔であり、半年間で最も多くの高座を観たのが一之輔だった。
しかし下記の作品に一つも入らなかったのは、胸が打たれることが無かったからだ。感心はしたが感動がなかったということ。
優れた芸人であることは衆目の一致する処だが何かが足りない、私の眼にはそう映る。
まだまだ発展途上、これからの人だと思う。
東西交流が盛んになり、上方落語の面白さや上方落語家のレベルの高さに驚かされることが多い。
東京の落語家も負けずに頑張らないといけないかも。
入船亭扇辰「紋三郎稲荷」”鈴本演芸場”(2012/1/13)
桃月庵白酒「甲府い」”鈴本演芸場”(2012/1/17)
柳家喬太郎「うどん屋」”鈴本演芸場”(2012/1/17)
三遊亭兼好「三枚起請」”#393花形演芸会”(2012/2/4)
桂春團治「野崎詣り」”#32上方落語会”(2011/2/11)
隅田川馬石「雪の子別れ」”雲助四門”(2012/3/14)
柳家権太楼「百年目」”#19三田落語会”(2012/4/21)
柳家喬太郎「ハワイの雪」”さん喬・喬太郎親子会”(2012/4/28)
柳家三三「お若伊之助」”三三・吉弥ふたり会”(2012/5/12)
入船亭扇辰「さじ加減」”#8ワザオギ落語会”(2012/5/19)
五街道雲助「汲み立て」”雲助蔵出し ふたたび”(2012/6/17)
五街道雲助「菊江の仏壇」”雲助蔵出し ふたたび”(2012/6/17)
露の新治「権兵衛狸」”鈴本演芸場”(2012/6/18)
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流石の顔ぶれですね。
見事に私の十八席とはかぶっていない^^
扇辰と雲助、喬太郎が複数というのも、頷けます。
そして、権太楼の大ネタが光ってみえる。
百栄『マザコン調べ』に、年末何か賞を上げていただければ、うれしのですが^^
人のランキングに注文を出す野暮をご容赦ください。
投稿: 小言幸兵衛 | 2012/07/03 19:52
小言幸兵衛様
私としては上半期の最大の収穫は上方の春團治「野崎詣り」と新治「権兵衛狸」、東京では権太楼「百年目」でした。
百栄「マザコン調べ」も結構でしたが、新作で一つ採るなら喬太郎「ハワイの雪」になります。
投稿: HOME-9(ほめ・く) | 2012/07/03 22:11
いくつかダブっているのがなぜか嬉しい^^。
投稿: 佐平次 | 2012/07/04 10:19
佐平次様
どうしても毎年同じような顔ぶれになってしまうんです。今回の目玉は上方の二人で、初登場は馬石だけになりました。
ダブりはあれとあれかなと想像しています。
投稿: HOME-9(ほめ・く) | 2012/07/04 11:42
きっとそうです^^。
投稿: 佐平次 | 2012/07/05 10:37
佐平次様
やっぱり!
投稿: HOME-9(ほめ・く) | 2012/07/05 10:58