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2012/11/25

#359国立名人会(2012/11/24)

11月24日国立演芸場での「第359回 国立名人会」へ。
落語界で大正生まれの現役で活躍中といえば、桂米丸と三笑亭笑三のお二人。
先週の米丸に引き続き、今週は笑三の高座という次第。
そういえばお二人とも芸協。

<  番組  >
前座・三笑亭夢七「二人旅」
五明樓玉の輔「代脈」         
古今亭菊丸「天狗裁き」       
五街道雲助「付き馬」        
―仲入り―
三遊亭右紋「五人男」        
林家今丸「紙切り」             
三笑亭笑三「火事息子」     
(全てネタ出し)
現在定期的に開かれている名人会だが、この国立以外に「朝日名人会」や「JAL名人会」がある。
しかし今の落語家の中には名人はいない。
というより、文楽、志ん生、圓生以後に名人は一人もいない。先代小さんは微妙なとこだし、志ん朝や談志といえども名人の列に加えるのは憚られる。これから先も名人が出現するかどうか疑問だ。
名人なき「名人会」なのだ。
だからこの国立名人会も含めて不当表示、誇大表示と言われても仕方あるまい。

玉の輔「代脈」
この人器用なんだろうね。努力しなくても直ぐ出来ちゃうタイプなんだろう。だからあまり努力しないんだろうな。マクラはいつ聞いても同じで、ネタに一切関係ない。こういう人も珍しい。
そして気が付けば協会理事。
これからも軽く軽く行くのだろうが、いずれ転機が求められる時期がくる。その時どうするかだ。

菊丸「天狗裁き」       
楷書の芸。表情の一つ一つ、指先まで神経が行き届いている。         
夫婦、隣家の男、家主、町奉行、天狗といった人物の演じ分けもキチンとしている。
何を演らせても水準を行き申し分ない。
欠点をあげるとしたら、落語家として上品過ぎるか。もっとくだけて、という気もするけど。

雲助「付き馬」        
自嘲気味に今日は名人が6人出ますと。
付き馬の由来をマクラに古今亭のお家芸のネタへ。珍しく女郎屋に払う金額を間違えるミスがあったが、後はお手のもの。
この噺の聴かせどころの一つに吉原から観音様、仲見世を通り雷門までの一種の道中づけがある。
さすが地元出身の雲助だけあって、光景が目に見えるようだ。
地下鉄の浅草駅から「雲助蔵出し」が開かれる浅草見番まで歩くと、ちょうど「付き馬」のコースをを反対側からなぞることになる。毎回このネタを思いだしながら通っている。

右紋「五人男」は初見。
宴会の余興に長屋の連中が「白波五人男」を演じるという新作落語。
どこが面白いのか分からなかった。

今丸「紙切り」                      
「ご注文は? 無いようでしたら」と言いながらどんどん切っていく。少しせわしい。
客の横顔を切るのがサービス。

笑三「火事息子」
御年87才。さすがに瞬時に言葉が出なかったり同じセリフの繰り返しもあったが、親子の心情をたっぷり聴かせてくれた。声の大きさにも驚かされる。
先ずはトリで古典を演じるという気迫に脱帽。 

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コメント

五月の池袋で笑三の高座に驚いたことを思い出します。
87歳とはとても思えないパワーを感じました。
それにしても“名人会”という名称は、そろそろ変えたほうが良さそうですね^^

小言幸兵衛様
なんで名人会にしたんでしょう。「国立落語会」でも何も問題は無かったでしょうに。

はじめまして
昔、円生がマクラで
「近頃は大変に名人会が増えまして・・・
こないだも前座名人会なんてんで・・・ 
テヘッ!」
と言ってたのを、思い出します

いも男爵様
実際に二ツ目が出演する「朝日いつかは名人会」てぇのもありますし。
もっとも「いつかは・・」であれば可能性がゼロじゃないので、誇大表示には当たらないかも知れませんが。

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