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2012/11/17

きのう「減税」あしたは「維新」

♪昨日「減税」 明日は「維新」
その日その日の 出来心♪
「侍ニッポン」の歌詞じゃないが、11月16日、石原慎太郎率いる「太陽の党」が「維新の会」の提案を丸飲みし合流を決めたとある。実際には「太陽の党」は解党、「日本維新の会」へ吸収されるとのことだ。
前日の15日には「減税日本」との合流を発表したと思ったら、そちらは白紙に戻すそうだ。
とにかく石原は首相になりたい一心でナリフリ構わずという心境なんだろうが、こんな人の道に反するような事ばかりしていると、いずれしっぺ返しがくるさ。
「太陽の党」といえばつい先日「たちあがれ日本」から改称して立党宣言したばかりだというのに、もう解党かい。
「方丈記」じゃないが、
【よどみに浮かぶうたかたは、かつ消えかつ結びて、久しくとどまりたるためしなし。】
文字通りの「泡沫政党」だったというわけだ。
それにしても「たちあがれ日本」の元からいた議員たち、小泉以来の新自由主義に対抗して自民党を飛び出し真正保守を目指してきた筈なのに、ここで橋下徹に膝を屈して維新に入れて貰うって、情けないとは思わないんだろうか。
こちらかは大阪の若造の掌の上で踊らされているのがミエミエなんだけど。議員が矜持を失ったらやがて支持者に見捨てられる。
それは維新の会にも言えることで、石原慎太郎を担ぐことによりコアの支持者が離反する可能性は大きいと思う。
第三極というが、こう日々くっ付いたり離れたり、生まれては消えまた生まれを繰り返していると、せっかく選挙で投票しても1年先、2年先にはどうなっているのか分からないんでは、とてもじゃないが信用できない。

石原は盛んに小異を捨て大同へ、「中央官僚制度(or中央集権制度)の打破」の一点で合流しようと呼びかけている。
そういやぁ3年前にも民主党が、「官僚支配から政治主導へ」なんてスローガンのマニフェストやらを振りかざしていたっけ。
同じに見えるけど、どう違うんだろう。
大した政治哲学もないのに、官僚や公務員さえ叩けば票になるという安易さは一緒の気がする。

10月25日に石原慎太郎都知事は都庁で記者会見し、知事を辞職して新党を結成、国政に復帰する考えを示した。産経に全文が掲載されていたので読んでみた。
冒頭の挨拶の後のパラグラフで、次のような発言があった。
「私は共産主義が嫌いでして、国父とされている毛沢東が書いた「方法論」「矛盾論」「実践論」がある。私も学生のころ見ました。テキストがありまして、特に矛盾論。目の前にあるやっかいな問題ということだが、矛盾を解決するためには、目の前の背後にあるもっと大きな問題を解決しなければならないと言っている。まさにその通りだ。」
ねえ、これってナニ言ってるんだかわかります?
共産主義が嫌いなんでしょう。
それなのにわざわざ毛沢東の「矛盾論」を引いてきて、「まさにその通りだ」って。わけ分からない。論理的にムチャクチャ。
第一、いまどき毛沢東の著作を持ち出すこと自体が、石原のアナクロニズムを象徴している。

この後に「中央官僚制度」批判が続くのだが、仔細に見てみるとどうやら石原慎太郎が中央省庁に色々提案するのだが、彼らが賛同してくれなかったし、思った通り動いてくれなかったという様なことを延々と述べている。
そりゃそうでしょう。
東京都の官僚なら都知事がこうだと言えば何事も「ご無理ご尤も」で指示に従うだろうが、中央省庁は中央政府の方針に従って動くのだから、都知事の思い付きに従ってくれないのは当たり前なのだ。
それを今度はオレが首相になって指示し言った通りに従わせるぞというのが、石原の「中央官僚制度の打破」の中身だ。
もし石原が総理になり中央官僚がその指示に従って行動するとしたら、それは石原首相を頂点とする新たな「中央官僚制度」が生まれるだけのことで、制度そのものを打破することにはならない。ただ自分に都合のよい様に造り変えるだけだ。
というより、今よりもっと悪い「中央官僚制度」になることは避けられまい。
同じことは橋下徹にも言える。

官僚制度批判うんぬんといった口当たりの良い言葉に騙されるのは、もう懲り懲りだ。

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経済・政治・国際」カテゴリの記事

コメント

「烏合の衆」という言葉が、石原&橋下の集団にはあてはまるのではないでしょうか。

大震災とフクシマのことを忘れるのは、まだ早すぎます。
政府や原発村の犠牲になり、まったく復興が進まない中で苦しんでいる人々がたくさんいます。
長期的なビジョンでエネルギー政策を考えるのは、まさに今でしょう。

そういう観点で、来月の選挙に有権者として臨みたいと思います。

小言幸兵衛様
彼らにとっては大震災も原発もどうでも良いわけで、とにかく首相になりたいその一点での野合です。
いずれ空中分解するのは眼に見えてますけど。

メデイアもいい加減にこいつらのことを無視したら良さそうなもの。
現在ずっと多数の議員を擁する「国民の生活」を無視しているのですから。

佐平次様
確かに石原と橋下に対する報道は偏重が目立ちます。
既に実質的には選挙運動を開始されているのですから、公選法にも抵触するのではと思われます。
二人とも中身が無いのでメディアへの露出に賭けている。いい加減にしろと言いたいところです。

石原は神奈川県立湘南高校社会主義研究会出身ですのでもともと真っ赤っかのトロツキストであります。街宣右翼の中にも極左からの偽装転向者がいますが同類です。お友達のナベツネも同様です。なので意味不明な発言も毛沢東を持ち出すのも至極当然かと思われるます。メディアはシナシナ石原、コスプレ橋の下を推してますが本命はやはり、統一祝電下痢三閣下だと推測します。その後自公民主残党維新の大政翼賛会体制の樹立が狙いかと思います。

審神者様
近ごろの石原慎太郎はますます言動が支離滅裂、最早ナベツネと並ぶ二大老害です。
いい加減に表舞台から退場して貰いたい。
安倍の経済政策、建設国債をどんどん発行して全て日銀に引き受けさせるなどの暴論は、保守系の人たちからも厳しい批判が寄せられています。
経済のイロハも知らない人物に政権をあずける訳にはいきません。

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