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« 岡本敦郎と抒情歌謡 | トップページ | 春風亭一朝一門会(2013/1/12) »

2013/01/11

体罰は何故なくならないか

親族の中学生がバスケットボール部に入部している。
先日、顔に痣が出来ていたので母親が事情をきいたところ、コーチの教師に殴られたと答えた。
本人は体罰そのものには抵抗感が無いのだが、そのコーチの暴力が理不尽な理由からであることと、次第にエスカレートしていることに不満を持っている様子だった。
同級生の部員はもっとひどい体罰を受けていて、唇を切ったり頬が腫れたりした。この生徒の場合、コーチは連続して10発前後平手打ちしていたようだ。
調べてみるとそのコーチの教師というのは数年前に体罰で処分を受けていて、しばらくは暴力をふるうのを控えていたが、最近になって再び体罰を開始したようなのだ。
息子が止めるのを振り切って母親は学校に行き、部の顧問に面会して事情を話すと、顧問の教師は「暴力ではありません。熱心に指導しているだけです」と言って取り合わない。母親はこのまま暴力が続くようなら、息子の部活を止めさせると啖呵を切って帰ってきた。
その抗議が功を奏したのか、その後コーチの暴力は止まっているそうだ。

この件で私も興味を抱いたので、少しその子の母親から中学の内情をきいてみると、いくつか分かったことがある。
一つは、この区立中学が部活、特に体育部の活動に力を入れている。親族の男の子が所属するバスケット部は常に区内で優勝を争う実力がある。そのせいでコーチの手腕を学校側が高く評価していて、問題があってもこの教師をコーチを外すことが出来ないのだ。
だから問題が起きても学校側は先ずコーチをかばい、明るみに出ぬよう事実を否定し、徹底して隠蔽する。
二つ目には、バスケット部員の保護者たちの中では、体罰を認めている人が多数であること。むしろ顧問やコーチにもっとビシビシやってくれという親も少なくない。
三つ目は、最初は文字通り指導の意味での体罰あったものが、その内なんの理由もなく殴りつけるようになっていたことから、恐らくこのコーチにとって暴力が次第に快感になっていたものと推察される。
暴力や威嚇をもって一方的に相手を従わせるというのは気持ちの良いものなのだろう。
イジメもズバリそうだし、家庭内のDVもそうだ。企業のパワハラやセクハラも同じだ。
麻薬と一緒で一度味を覚えると病みつきになるのだ。

教師の体罰が何故なくならないか、何故エスカレートしていくのかだが、
・学校側の隠ぺい体質
・保護者の容認
・教師が暴力で生徒を服従させる快感
の3要素が存在する限り無くすことは出来ないと思う。
現在、大阪市立桜宮高校2年のバスケットボール部主将の男子生徒(17)が顧問の男性教諭(47)の体罰を受けた翌日に自殺した問題が大きくとり上げられているが、私の親族のケースとその原因に共通性を感じるのだ。

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コメント

暴力を容認するようなスポーツ愛好者、選手だけでなく親などサポーターも、が多いのではないかな。
チームの結束を金科玉条としている野蛮なスポーツマンたちが嫌いですよ。
マッチョ的経営者や政治家にも通じる。
私は中学の時バスケット部のマネージャーをしていましたが、思えば軟弱だった。
それでも県大会に出たこともあった。
その程度でもあったのだけど^^。

佐平次様
スポーツは好きだが体育会系は嫌い。阪神は好きだが応援団は嫌い。
といった理由も、その辺りにあります。

熱心に指導したら殴りませんね。
教師がただ暴力をつかって思い通りにしたいだけ。
詳しい記事ありがとうございます。

坪江様
まあ人間ですから思わず手が出てしまうということはあるかも知れません。
しかし教師が生徒に何十発も殴り怪我をさせるというのは、これはもう快感だろうと思います。
もっと言えば、男の暴力にはある種の性的快楽が伴うことがあり、件の教師もそうした性癖があったのかも知れません。

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