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2013/02/09

#1立川談春一門会(2013/2/8)

2月8日、横浜にぎわい座で行われた「第1回立川談春一門会・第一夜」へ。
この公演は8,9日の2回にわたり行われ、この日は第一夜というわけ。土曜より金曜の方が前売り完売が早かったのは、”こはる”の人気か。ただ当日売りが少し残っていたようだ。
にぎわい座は早くから立川流の噺家の独演会を行っていて、アタシも志の輔、志らく、談春の独演会を見始めたのはこの小屋だ。その当時は志の輔でさえ発売日を過ぎてもチケットが取れていた。今ではいずれもホールを満員にするほどの人気者になったけど。
ただ実力が伴っているかについては議論のある所だ。師匠同様、好みが分かれるからだろう。
にぎわい座の談春独演会は現在チケットが取り辛くなり、ここで談春を聴くのは久々となる。

<  番組  >
立川談春「一門挨拶」
立川春来「狸札」
立川春松「金明竹」
立川談春「道灌」
~仲入り~
立川こはる「湯屋番」
立川談春「夢金」

談春「一門挨拶」では、ご縁のあるこの小屋で一門会を開けるのは感慨深い。この中から一人でもこの会場で会を開けるようになって欲しい(ここで”こはる”が咽んで咳をする)。一門会は今後も続けるので足を運んで下さいとの趣旨。

その後、前座が二人続く。もしかして名前が違ってたらゴメンなさい。
ただ前座二人出演は勘弁して欲しいところだ。

談春「道灌」
一口でいえば真打の「道灌」としては並。
比較するなら、橘家文左衛門より下。
八五郎が隠居に根ほり葉ほり訊くのだが、肝心の「歌道」について尋ねなかったのはミス。

こはる「湯屋番」
この日一番面白かったし、一番会場を沸かせていた。
小さな体に大きな声。女性を感じさせないのに、なんとなく華と愛嬌がある。そこが魅力。
アタシは女流落語家否定論者だが、上方の”桂あやめ”と”立川こはる”だけは別格。
まだ粗削りだが、それだけ伸びしろがあるということ。

談春「夢金」
通常のネタと違うところがいくつかあった。
・侍が二十代の色男。
・侍はたまたま通りかかったのではなく、船頭・熊五郎が「百両ほしい」と大きな寝言を言うのを聞きつけ、これは使えると思って船宿を訪ねた。
・娘が炬燵に寝入ってから、船の外で侍は熊に悪事を打ち明けるのだが、この時に口の利き方がチンピラ風になる。
・侍はいきなり中州に上がらず、その前の泥水に膝まで浸かり動けなくなった所で船頭が船を転換させる。
これらはいずれも談春の解釈によりオリジナルに手を入れたものと思われる。狙いはよりリアリティを持たせての事だろうが、成功したかどうかは判断が別れよう。
アタシは登場人物の描写力がいま一歩という印象だった。

隣席の人は談春の時だけ居眠りをして、他の弟子たちの高座は起きて聴いていた。
こういうお客もいるんだと妙に感心した。

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コメント

「狸札」を喋ったのは「春樹」ではなく「春来(はるく)」でした。

春樹、一門挨拶にも出てませんでしたが何かあったんでしょうか?
チラシにも名前出てたのに。

山親爺様
ご指摘有難うございます。早速訂正いたしました。
メクリが間違えかと勝手に思っていましたが、こちらのミスです。
それにしても春樹はどうしたんでしょうね。

こはるは評判が高いようですね。「湯屋番」を女性が演るというのは難しいと思います。湯屋番に限りませんが、落語は男目線で見た世界が多いから。
また、今後は談春の弟子と志らくの弟子の競い合いが起こるかもしれません。立川流第三世代として。

福様
女流が「湯屋番」を演る場合、若旦那が女湯をのぞいて喜ぶシーンがどうしても不自然になります。
ところが”こはる”だと不自然さが無い。ここが違うんです。
志らくの弟子では今までのところ、目立った人が見当りませんが、どうでしょうか。

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