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2013/03/27

テアトルエコー『我が家の楽園』(2013/3/26)

3月26日、恵比寿・エコー劇場での”テアトルエコーSIDE B公演『我が家の楽園』”へ
この劇団のチラシに必ず"We love comedy"の文字が書かれている。テアトルエコーの公演に行きだしたのはここ数年だが、上演されて芝居はほとんどがcomedy、それも翻訳劇が多い。
コメディというと「喜劇」という訳語があてられるが語感が少し違う気がする。むしろ「ハッピーエンドの軽くユーモラスなドラマ」という定義の方がピンとくる。
今回の『我が家の楽園』もズバリそうした内容の劇のようだ。

作:モス・ハート&ジョージ・S・カウフマン
訳:野口絵美 
演出:戸部信一
<  出演者  >
沖恂一郎 林一夫 川田栄 島美弥子 高橋直子
根本泰彦 松原政義 上間幸徳 杉村理加 薬師寺種子
田中英樹 浜野基彦 大和田昇平 小野寺亜希子
寺川府公子 瀬田俊介 平田泰久 前田礼雅 中芝綾

チラシの作品紹介にはこうある。
『我が家の楽園』(原題 You Can't Take It With You. 1936)は、1937年度のピューリッツアー賞を受賞した名作戯曲。
1938年に映画化されアカデミー賞の作品賞、監督賞(フランク・キャプラ)を受賞した。

時代は1930年代、劇中にロシア革命、トロツキー、マルクス兄弟なんていう言葉が出て来るのはそのためだ。
あらすじは。
ヴァンダーホフおじいちゃんは35年勤めた会社をある日突然辞めて以来、気ままに暮らしている。「会いたくない人にはいっさい会わない。”やりたくないもないこと”の6時間もかけて残りの1時間だけ好きなことをやる。そんな毎日とは無縁です。」「あるがままに受け入れれば人生は楽しいもんだよ。」というのが人生哲学だ。
税金も滞納していて、徴税に来た職員に「あたしが政府に税金を払うと、政府はわたしに何をしてくれるんだ?」と居直り、追い返してしまう。
爺さんの影響からシカモア家は変人揃い。食卓の隣には楽器や印刷機、地下には花火工場、タイプライターの横ではヘビがとぐろを巻いて・・・といった按配。家族だけじゃない。使用人も、居候も、あと何だか分からない人、みな変だ。
家族で唯一「まとも」な孫娘アリスが、勤めている会社の社長の息子・トニー・カービーと恋に落ちたことから、騒ぎが始まる。
カービー家は対照的に「まとも」な一家、その両親が揃ってシカモア家を訪問するのだが、所詮は水と油。
果たしてアリスとトニーの恋の行方はいかに。

アメリカンドリームを求めてウォール街で必死で働く典型的なアメリカ人、彼らから見ればシカモア家の人々などなんの価値もないように映る。社長のカービーがヴァンダーホフ爺さんを「アカ」呼ばわりするのもそのためだ。
作者は、そういう生き方だけが人生ではないよと主張しているようだ。
シカモア家の生き方こそ「楽園」だと。
ただ実際にはよほどの資産が無ければそんな生活は送れないわけで、「楽園」はお伽噺に過ぎない。
肩肘はらず、あまり難しいことは考えずに平日の昼下がりをノンビリ過ごすというのには、もって来いの芝居だ。

出演者では、ヴァンダーホフ爺さんを演じた沖恂一郎の飄々とした演技が秀逸。この劇はこの人が全てといって良い。まるで落語に出てくる「ご隠居」みたいだ。
シカモア夫人を演じた高橋直子が舞台の要所をシメ、オリガ大公妃役の島美弥子は貫録を示す。
他に、居候役の川田栄と酔っ払いの女優を演じた薬師寺種子の怪演が印象に残った。

公演は31日まで。

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コメント

はじめまして。
プロポーズプロポーズ並びに我が家の楽園もご来場頂きましてありがとうございます♪
毎回、楽しくblogチェックしてます。
有り難いです。

投稿: 種子島です | 2013/03/30 00:21

種子島様
劇団関係者かとお見受けします。
元々コメディが好きで、2010年「日本人のへそ」以来、貴劇団の芝居を楽しませて貰っています。
次回公演も期待しております。

投稿: HOME-9(ほめ・く) | 2013/03/30 09:52

はい。劇団関係者です♪
薬師寺種子と言います。
最初にきちんと名前を書き込まずすみませんでした!
楽しんでもらえたなら幸いです!
本当にありがとうございました♪

投稿: 種子島です | 2013/03/30 11:08

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